慶應義塾大学 文学部 自主応募入試 志望理由書 提出例(奈良雅俊ゼミ向け)

議論の整理・・・貴学の論文(※1)では、「筆者の個人的見解を述べるなら、女性には胎児を「大切に扱う」という不完全義務が課されると考える」と述べている。

問題発見・・・しかし、これは「お母さん」であることを自明視していないか。

論証・・・別の論文(※2)では、「お母さん」と「子ども」という母体と胎児の関係は現代の産婦人科の医療によって作られたものだとし、それほど胎児に愛着を持たない女性も存在するし、「中絶を語る際に「母」としての女性の苦しみが焦点化され、中絶が「安易」かどうかが問題にされることで、そこに至るまでに様々な形で産む産まないにかかわっていたはずのセックスのパートナーや医療者、家族の姿は消されてしまう」としている。やはり、安易な「お母さん」像は危険である。

結論・・・そこで私は、妊娠した女性にあてるにふさわしい新たな呼称を研究したい。

※1奈良雅俊(2005)「胎児の道徳的地位と尊厳の観点から見た人工妊娠中絶の道徳性 (今,リプロダクティブ・ヘルス/ライツを問う-中絶問題における生命の尊厳と生殖の自由)」
※2熱田敬子(2017)「「お母さん」支援としての中絶ケアの問題性—人工妊娠中絶の医療・看護の患者経験から—」

 

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