小論文第四段階 「5STEPsと結論・根拠・具体例の応用」

■ 小論文 第四段階 「5STEPsと結論・根拠・具体例の応用(慶應過去問100本斬り・書き直し含む)」(1〜4ヶ月目・1日2時間)

基本的にこの段階に入ったら、慶應義塾大学の問題を経済学部→文学部→法学部→SFC2学部(総合政策学部・環境情報学部)の順序で書いたほうが良い。これらはいずれも難易度別の順番である。東大の滑り止めで受けることが多い経済学部は小論文については一番簡単で、次に文学部、法学部と文字数・課題文の難しさが増してきて、段違いに難しいのがSFC小論文という理解である。

小論文を1日新規1本書き、書き直しについても一緒に書けば1日2本程度の小論文演習で3ヶ月少々で慶應5学部×20年分の小論文演習が終わる計算となる。

0. 小論文をどのように書くかを分ける字数制限と問題文

小論文をどのように書くかは、字数と問題文により決まる。

400字以下……基本的には結論・根拠・具体例or5STEPsの議論の整理のみ書いたほうが良い。文学部の論述問題のみ例外。
400字以上……基本的には5STEPsで書いたほうが良い。

論じよ問題(論述問題)……400字以上であれば、基本的には5STEPsで書いたほうが良い。
要約せよ、記せ、示せ問題(要約問題)……400字以上であっても、結論・根拠・具体例も複数使うか、5STEPsの議論の整理のみで書いた方が良い。

1. 解決策or結論を求める問題と、結果を求める問題の違い

基本的には、小論文には解決策or結論を求める問題と結果を求める問題がある。

たとえば、「〜の影響について論じなさい」という問題は、◯◯がある結果どうなるかという問題なので、最終的には結果を求める問題だ。基本的には5STEPsで書きますが構成には工夫が必要です。一方、「〜について論じなさい」という問題は、解決策or結論を求めていることが多々有る。

それぞれの構成の違いは以下のとおりだ。

□ 解決策or結論を求める問題の構成(5STEPsの解決策or結論・結果の章のみ抜粋)

・ 原因Cを潰すための解決策or結論(四則演算アイディア、痛し痒し、技術、データーベース、学際融合)☆
・ 解決策or結論を実行できる抽象的な根拠
・ 解決策or結論を実行できる根拠たりうる具体的な事例
・ 解決策or結論を実行するために必要な資源(人的資源、資産、お金、情報、技術、データーベース)
・ 他の解決策or結論の列挙

□ 結果を求める問題の構成(5STEPsの解決策or結論・結果の章のみ抜粋)

・ 結果(四則演算アイディア、痛し痒し、技術、データーベース、学際融合)☆
・ 結果が成り立つ抽象的な根拠
・ 結果が成り立つ具体的な事例
・ 結果が成り立つ上で必要な条件
・ 他の結果の列挙

2. 議論の整理のみを用いる要約問題への対応方法

また、要約問題によっては、設問の要求などから、結論・根拠・具体例の構成では対応できず、5STEPsの議論の整理部分を用いた要約をせざるを得ないケースもある。そうした際に字数が足りないケースが多々散見されますが、こうした場合は具体例を用いて極力字数を埋めるようにするのが最も減点が少ない方法だ。

この話にかぎらず、基本的に具体例は字数が足りない時に用い、一方で字数がすでに十分ある場合には排除することが極めて重要だ。最終的には抽象的な概念をどれだけそのままで理解できるように書けるかが合否の鍵となる。

3. 5STEPsを二度にわたって使う構成への対応方法

また、1500字程度の問題の場合は

・ 議論の整理
・ 問題発見
・ 論証
・ 解決策or結論
・ 問題発見
・ 論証
・ 解決策or結論
・ 解決策or結論の吟味

という形で、5STEPsを入れ子構造状に使う問題もある。

4. 5STEPsや結論・根拠・具体例を金科玉条のように守るべきか?(手紙形式や企画書形式への対応)

基本的には、手紙形式であれ企画書形式であれ惑わされずに5STEPsや結論・根拠・具体例を使うべきである。手紙形式や企画書形式など形式に惑わされて、小論文全体の論理性を失うことはあってはならない。

その上で、たとえば問題文中に、これとこれとこれを書けというような条件設定が為されている場合にも、そうした条件設定は5STEPsの中に落とし込んだほうがいい。書くべきだと言われていることを順番に書くことは厳に避けるべきである。

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