早稲田大学 政治経済学部 AO入試 志望理由書 提出例 (小西和久研究会向け)

  • 議論の整理・・・

英文ビジネスライティング理論はこれまでポライトネス至上主義とも呼べる立場をとっていた。しかし、実際の国際的なビジネスにおいて、これまで英文ビジネスライティング理論が提唱してきたこのポライトネス至上主義とも呼べる前提がしばしば無視されることがあり、かつ、ある程度その理論に反したビジネスレターを作成した側が長期的な取引に成功しているという側面がある
[1]

  • 問題発見・・・

では、ビジネスライティングについてポライトネス理論からどのように分析することができるだろうか。

  • 論証・・・

私はこれらの問題を解決するためには、パラダイムに頼らないポライトネス理論に対する知識を前提とし、ビジネスライティングの戦略について考察する必要があると考える。

たとえば、Brown/Levinsonの論文によると二つの側面におけるフェイスの侵害についての記載はあるが、フェイスの侵害が生じたとされる判断材料に明瞭のものはなく、その発生過程を客観的に担保することなく、その侵害が生じたと断定し、その原因のみを言語的パラダイムに委ねている。
[1]しかし、ビジネス英語に詳しい小西和久教授は実際のビジネスライティングに取材し、これまでのポライトネス理論で、自明とされたものに対し、最高の余地を投げかけている
[2]

  • 結論・・・

そこで、ビジネスライティングにおけるポライトネス理論について、パラダイムに頼らない実際的なポライトネス理論を専門的に研究するため、ビジネス英語について専門的知識に富む貴学政治経済学部の小西和久教授の下で、上述の問題点を整理するべくビジネスの場で用いられた実際の英文について研究を深めたいと考えている。

貴学政治経済学部の小西和久研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学政治経済学部に入学し小西和久研究会に入会することを強く希望する。

[1]Brown, Penelope and Stephen C. Levinson『Politeness Some universals in language usage』(Cambridge: Cambridge University Press, 1987)

[2] 小西和久著 『英文ビジネスライティングにおけるPoliteness Strategyに関する一考察(3)-1 : 言語学の視点から』(早稲田大学政治経済学部教養諸学研究会2004-07-22)

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