早稲田大学 政治経済学部 AO入試 志望理由書 提出例 (室井禎之研究会向け)

  • 議論の整理・・・

言語学の歴史において、語用論、音韻論、意味論の分野は各々が各々の形で進歩を遂げてきた。たとえば、語用論においては、現代、学校教育文法で扱われている文法にたどり着く前に、海外の著者が書き表した文法書についての分析が行われ、日本語にそのまま借用できうる部分とそうでない部分の吟味がなされ、その発展途中に様々な失敗を得て今の文法が象られている。また、音韻論に関しては、実際の話者の発音に取材が行われ、その語が持つ発音をより普遍的に表すための努力がなされ、発音記号の開発や、中国のピンイン表記など、その発音をその記号自体に依存させることにより、より正確な発音を書き示すことが可能になった。

しかし、意味論においてはこの限りではない。意味論は、その歴史が浅いのもあってか、その方法論においての吟味が、まだ十分になされていない。意味論を学ぶためには、意味論自体の精査が必要である。

  • 問題発見・・・

では、意味論についてどのように分析することができるだろうか。

  • 論証・・・

私はこれらの問題を解決するためには、意味論に対する理解を前提とし、その語が持つ意味において、個別具体として取り扱うものは個別具体として取り扱うという前提は壊さずに、普遍的なものに関して、どこまでが普遍的なものであるかの一定の基準を設けることが必要であると考える。

たとえば、言語学の専門家である 室井禎之教授は意味論の研究において、意味を実体化せず、後追い可能なプロセスとして記述するという方法に関して発表している。[1]

  • 結論・・・

そこで、意味論について、普遍的な意味論を専門的に研究するため、言語学について専門的知識に富む貴学政治経済学部の室井禎之教授の下で、上述の問題点を整理するべく意味論を後追い可能なプロセスとして記述する方法について研究を深めたいと考えている。

貴学政治経済学部の室井禎之研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学政治経済学部に入学し室井禎之研究会に入会することを強く希望する。

[1]室井禎之著『意味研究の方向と問題点』(早稲田ドイツ語学・文学会編集委員会1998-03-25)

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