議論の整理・・・
現在グローバル化が進展しており、ヒトの流れも活発になった。日本で生活する外国人が増え、日本から他国に移住する人も増えてきた。それによって、世界的に複数国籍を保有する人口が増加してきたことが指摘されている。日本においては、複数国籍保持者へのバッシングや取り締まり強化の傾向がこの数年で見られている。これは、社会の保守性や閉鎖性、地政学的な問題と関連しているとして、問題視されている。しかし、アメリカなどで見られるような移民排外主義の政党が登場していないことは注目に値する。一方で複数国籍保有に対して寛容な国も存在する。イギリスがその代表的な例だ。理由としてはイギリスの帝国としての枠組みが残っていることが第一に挙げられる。
問題発見・・・
我が国においても他国から人材が流入することによるメリットとデメリットを実感するようになってきた。長らく移民を受け入れてきた国の先例に学び、取り入れるべき部分と日本独自の方針を貫くべき部分を見極める時期に入っていると考えられる。
論証・・・
日本は島国であることから他国との交流が大陸の国ほど活発でなかった。過去には鎖国を行なっていたこともある。複数国籍保持者への国民感情や現在の政策を確認し、他国と比較する中で、日本のアイデンティティを守るべき部分と、寛容になれる部分を明らかにしていくことで、今後加速していくグローバル化に対応する社会を築くことに期待する。
結論・・・
上記について貴学文化構想学部にて国際社会学に精通した樽本英樹教授のもとで上述の研究を進めることを希望する。
樽本英樹編著「排外主義の国際比較-先進諸国における外国人移民の実態」2018、ミネルヴァ書房
佐々木てる「保守化する時代と重国籍制度」エトランデュエ2018、2号 p.151-175
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