早稲田大学 文化構想学部 AO入試 志望理由書 提出例(芳川泰久研究会向け)

議論の整理・・・

エピステモロジーは19世紀にフランスで生まれた科学哲学で、科学認識論と訳されている。これは人が何かについて見聞きする時の認識の方法やプロセスに焦点を当てた問いである。狭義の意味では知識と正当化された信念について問う。知識の必要条件と十分条件、知識の源、知識の構造と制限などが議題として挙げられる。正当化された信念については以下のような問いがある。正当化のコンセプト、正当化された信念の正当化の手法、正当化された信念が心の内と外のどちらに存在するのかというものだ。

このような哲学概念は当時の小説にも影響が見られる。例えばオノレ・ド・バルザックは哲学の影響を強く受けており、彼の作品にもその思想は反映されていることが確認されている。特に『ルイランベール』『あら皮』『セラフィーヌ』『追放者』などが哲学的系列に属する作品であると知られている。

問題発見・・・

文学と哲学は異なる分野で議論されてきたが、その思考プロセス等は似ているように思われる。であるとすれば、小説家が哲学に傾倒するのは自然なことであり、小説こそが哲学的な論考を展開する文書であると捉えることもできる。哲学思想史は文学にどのように反映されてきたのだろうか。

論証・・・

上記の問題について研究するために、題材として選ぶのは、自分にとって一番馴染みの深い国である日本の文学だ。代表的な文学と、それを取り巻く哲学の関係性について学び、整理していくことで、文学と哲学の繋がりが新しい形で見えてくるのではないかと考えている。

結論・・・

上記について貴学文化構想学部にて西洋古典に精通した芳川泰久教授のもとで上述の研究を進めることを希望する。

芳川泰久「『谷間の百合』における小説空間の成立について」日本フランス語フランス文学会「フランス語フランス文学研究」/33,49-59、1978年

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