議論の整理・・・
日本における在留外国人数は増え続けており、2015年以降、過去最多を更新し続けている。そこで近い将来に懸念されるのが、人種の違いに基づいて発生する問題である。例えばある人種についてのステレオタイプに基づいた発言は相手を傷つけるし、何か不具合が生じた場合に「人種のせいで冷遇されているのではないか」と考える人が現れる。日本は島国ということもあって今まで単一民族の国として社会を形成してきたため、多民族国家の問題はあまり取り上げられてこなかった。しかし世界的には長きにわたって人種間の争いや差別が絶えない。アメリカは国家設立以降、多様な人種が平等に生きるユートピアの理想を掲げながらも、イデオロギーの妨害に苦しんできたという歴史がある。
問題発見・・・
日本におけるグローバル化と、それに伴う人種の多様化は、日本の文学にどのような影響を与えるだろうか。
論証・・・
この点について、既に多民族の問題について十分に問いが深められてきたアメリカ文学を通して研究を進めたいと考えている。例えば、 ドロシー・ブライアント、マージ・ピアシー、サミュエル・デラニー、オクタヴィア・バトラー、キム・スタンリー・ロビンソンなどの作品において新しい人種構成が検討されている。
結論・・・
上記の研究について、アメリカ文学に精通したチャン・エドワード・ケイ教授のもとで進めることを希望する。
Chan, E. K.”The racial horizon of utopia: Unthinking the future of race in late twentieth-century American utopian novels” 2015 12 4, Peter Lang AG. 226 p.
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