議論の整理・・・
朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮労働党を執権政党として、神格化された最高指導者が世襲されている事実上の独裁国家である。東西冷戦下で誕生した分断国家であり、恐怖政治が公然と行われているこの国の動向については、世界的に問題視されており、外交政策に苦心している国際問題のひとつとなっている。日本は特に北朝鮮から距離の近い国であるため、核・ミサイル問題、拉致問題、人道支援問題、収容所問題、脱北者問題などに悩まされてきた。長期化・複雑化する問題にどのような動機・メカニズムで関わっていくべきなのかについても長い間議論が交わされてきた。脱北者が語る北朝鮮の現状について、非人道的だと国際社会からの批判が集まっている。
問題発見・・・
日本や国際社会は、今後北朝鮮とどのように関わっていくかを考える上で、目的地を再確認する必要がある。国際社会の立場から、そして北朝鮮の立場から見て、北朝鮮はどうなるのが理想なのだろうか。多様性を重んじる現代であるから、ナショナリティの際には寛容であるのが望ましいが、拉致問題など他国に被害が出ている現状は許容し難いという意見が一般的であろう。どのような状態の国家であれば受容できるだろうか。そもそも民族内で長い時間をかけて形成してきた北朝鮮の現状に、他国が「人道的」という理由で介入しても良いのだろうか。
論証・・・
考察を進める上で、まずは北朝鮮の国内史と対外関係の歴史を振り返る。そして現状について資料調査、聞き取り調査を行うことを考えている。その後の考察については、他国における人道支援の歴史研究を参考にするのが適切だと考えている。
結論・・・
上記について、北朝鮮問題に精通した金敬黙教授のもとで研究を進めることを希望する。
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