■ 設問
次の文章を読んであとの問いに答えなさい。
(略)
医師が「失敗して膿胸になったり気管支瘻を起こしたりする確率が五パーセント以内」,「難しい手術ではない」と言っているにも関わらず,作者が手術を決心するまでに,数ヶ月の日時ともっと違った援助が必要であった理由について本文を踏まえて説明し,あなたはどのような援助が必要だと思うか800字以内で説明しなさい。
■ 答案構成
5STEPで書く
議論の整理→ 手術拒否と納得した判断
問題発見→ 「納得する判断」をする為には何が必要か
論証→ 納得と恐怖の心理的葛藤
解決策or結論→ 葛藤を払拭するための対話方法
解決策or結論の吟味→ 信頼関係と具体的対話の重要性
■ 答案
議論の整理→ 手術拒否と納得した判断
作者は、医師から肺切除手術を勧められた時まず拒否反応を示した。これは8年間程の闘病生活の間に見聞きした多くの失敗例に対する恐怖であり、自分は「納得する判断」をして手術に臨みたいという願望からであった。この「納得する判断」とは、自分で決心して手術を受け、その結果は男らしく引き受けることだと述べている。
問題発見→ 「納得する判断」をする為には何が必要か
ここでの失敗とは、あくまで手術の技術的な面を言うのではなく心の問題であるが、「納得する判断」をする為には何が必要なのだろうか。
論証→ 納得と恐怖の心理的葛藤
これまでの作者は、手術を受ける寸前までいっても踏み切れないまま今に至っている。これは今まで見聞きしてきた多くの失敗例を払拭するだけの説明や情報を得ることがなかったからだと言える。
解決策or結論→ 葛藤を払拭するための対話方法
それでも作者がそれだけ拒んできた肺切除手術を少し前向きに考えられたのは、初めて示されたデータに裏付けられた具体的な数字による説明があったときであった。そしてその説明は、感情的な見聞情報や手術をした方が良いであろうというような曖昧な説明よりもより説得力があり、一時的とはいえ作者に手術に対する前向きな判断をもたらした。しかし、それでも尚95パーセント以上の成功例よりも残りの数パーセントに入ってしまうのではないかという恐怖が心を占めてしまうのである。現代医療がどんなに進歩しても、どんなに優秀な医師であっても、術後経過までを考えると100パーセント失敗のない手術を約束することはできないだろう。
解決策or結論の吟味→ 信頼関係と具体的対話の重要性
それだからこそ「納得する判断」をする為には、患者やその家族と医師・看護師・ソーシャルワーカー・ケアマネージャーなどの医療従事者との間で、お互いの考えや主張や不安や疑問を理解しようとする姿勢が必要であり、また医療従事者からはデータを分析した数字や手術をした時しなかった時のメリット・デメリットなどより具体的な説明を様々な角度から行うことが非常に重要であると考える。
作者は、医師から肺切除手術を勧められた時まず拒否反応を示した。これは8年間程の闘病生活の間に見聞きした多くの失敗例に対する恐怖であり、自分は「納得する判断」をして手術に臨みたいという願望からであった。この「納得する判断」とは、自分で決心して手術を受け、その結果は男らしく引き受けることだと述べている。
ここでの失敗とは、あくまで手術の技術的な面を言うのではなく心の問題であるが、「納得する判断」をする為には何が必要なのだろうか。
これまでの作者は、手術を受ける寸前までいっても踏み切れないまま今に至っている。これは今まで見聞きしてきた多くの失敗例を払拭するだけの説明や情報を得ることがなかったからだと言える。
それでも作者がそれだけ拒んできた肺切除手術を少し前向きに考えられたのは、初めて示されたデータに裏付けられた具体的な数字による説明があったときであった。そしてその説明は、感情的な見聞情報や手術をした方が良いであろうというような曖昧な説明よりもより説得力があり、一時的とはいえ作者に手術に対する前向きな判断をもたらした。しかし、それでも尚95パーセント以上の成功例よりも残りの数パーセントに入ってしまうのではないかという恐怖が心を占めてしまうのである。現代医療がどんなに進歩しても、どんなに優秀な医師であっても、術後経過までを考えると100パーセント失敗のない手術を約束することはできないだろう。
それだからこそ「納得する判断」をする為には、患者やその家族と医師・看護師・ソーシャルワーカー・ケアマネージャーなどの医療従事者との間で、お互いの考えや主張や不安や疑問を理解しようとする姿勢が必要であり、また医療従事者からはデータを分析した数字や手術をした時しなかった時のメリット・デメリットなどより具体的な説明を様々な角度から行うことが非常に重要であると考える。(776字)
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