■ 設問
以下の文章を読んで,設問に答えなさい。
(略)
本文の図にある日本(単純型)と西洋(複雑型)の考え方の違いを,具体例を挙げて説明してください。(800字)
■ 答案構成
議論の整理→ 西洋人と日本人の思考様式
問題発見→ 二つの考え方の違い
論証→ 馬やパンダはなぜ藁や笹を好むのか
解決策or結論→ 哲学的思考と現実的思考
解決策or結論の吟味→ 考え方の根拠
■ 答案
議論の整理→ 西洋人と日本人の思考様式
作者は,科学する心について西洋人と日本人では思考様式の違いから,「複雑型」と「単純型」に分けられると述べている。つまり,「複雑型」=西洋人は,向こう側の世界,つまりこの世にありながら見えない世界,五感でもとらえることのできないものを,直感や超越によってとらえようとする。ところが「単純型」=日本人は,この世以外の向こう側の世界はすべて異界であり,この世のギリギリの境界線までを地道で誠実な職人的なやり方でとらえようとする。
問題発見→ 二つの考え方の違い
このような科学における西洋人と日本人の考え方の違いは具体的にどのようなものか。
論証→ 馬やパンダはなぜ藁や笹を好むのか
作者は本文の中で,馬やパンダなどが藁や笹をうまそうに食べることを例としている。これを西洋人の科学する心「複雑型」でとらえるならば,彼らは人間では味わうことのできない別の味覚すなわち向こう側の味を感じており,彼らにとってリンゴはローストビーフの味なのかもしれないというバートランド・ラッセルの言葉がそれをうまく表現している。
では日本人の科学する心「単純型」ではどう分析するのか。もちろん人間が彼らと全く同じ味覚で,藁や笹を食べることはできないし,馬やパンダの本当の味覚を知ることはできない。それゆえ,彼らが喜んで食べる理由を,栄養学や消化器官のしくみなどから説明する。つまり,現存する検査や実験により,理由付けを試みるのである。
解決策or結論→ 哲学的思考と現実的思考
このように,科学する心において「複雑型」=西洋人と「単純型」=日本人との考え方には大きな違いがある。人間の五感などでは知ることが不可能とされるようなあちら側から捉えていく西洋人に対して,日本人はより現実的に,あくまでこちら側からその疑問を捉え,思考するのである。
解決策or結論の吟味→ 考え方の根拠
しかるに,この考え方の違いは,昔から培ってきた文化の違いや日常生活での物事の捉え方,その国で良しとされる思考方式の違いが影響しているものと思われる。
作者は,科学する心について西洋人と日本人では思考様式の違いから,「複雑型」と「単純型」に分けられると述べている。つまり,「複雑型」=西洋人は,向こう側の世界,つまりこの世にありながら見えない世界,五感でもとらえることのできないものを,直感や超越によってとらえようとする。ところが「単純型」=日本人は,この世以外の向こう側の世界はすべて異界であり,この世のギリギリの境界線までを地道で誠実な職人的なやり方でとらえようとする。
このような科学における西洋人と日本人の考え方の違いは具体的にどのようなものか。
作者は本文の中で,馬やパンダなどが藁や笹をうまそうに食べることを例としている。これを西洋人の科学する心「複雑型」でとらえるならば,彼らは人間では味わうことのできない別の味覚すなわち向こう側の味を感じており,彼らにとってリンゴはローストビーフの味なのかもしれないというバートランド・ラッセルの言葉がそれをうまく表現している。
では日本人の科学する心「単純型」ではどう分析するのか。もちろん人間が彼らと全く同じ味覚で,藁や笹を食べることはできないし,馬やパンダの本当の味覚を知ることはできない。それゆえ,彼らが喜んで食べる理由を,栄養学や消化器官のしくみなどから説明する。つまり,現存する検査や実験により,理由付けを試みるのである。
このように,科学する心において「複雑型」=西洋人と「単純型」=日本人との考え方には大きな違いがある。人間の五感などでは知ることが不可能とされるようなあちら側から捉えていく西洋人に対して,日本人はより現実的に,あくまでこちら側からその疑問を捉え,思考するのである。
しかるに,この考え方の違いは,昔から培ってきた文化の違いや日常生活での物事の捉え方,その国で良しとされる思考方式の違いが影響しているものと思われる。(768字)
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