■議論の整理・・・
近年の日本では、国内市場の縮小を見越して、海外に販路を見出すための取り組みが増えてきている。国際市場固有の競争にさらされることで、商品の開発や改良が進む、生産性やコストパフォーマンスがよくなるケースもある。このように国際貿易は、個々の企業だけではなく、日本経済全体にプラスの影響を与える可能性が十分にある。
■問題発見・・・
国際貿易の加速は、企業だけではなく国の事業とも結びついている。このときターゲットとなるエリアは、東アジアや東南アジアが中心であるが、その根拠はどこにあるのだろうか。
■論証・・・
論文※1は、東アジア諸国との国際貿易が、日本経済に与える効果の大きさに注目した。東アジア諸国は、発展途上国だけではなく先進諸国とも異なる、経済成長に大きな影響を与えるメカニズムを持っていると指摘した。確かに、近年の日本の国際貿易は、とくに東アジアや東南アジアに特化される傾向がある。それは、成長を実感できる「何か」があるからであろう。私は、この実感を数値化する方法を確立することで、将来の事業戦略に役立つと考えた。
■結論・・・
そこで私は、国際貿易のニーズが高まっている東南アジアに注目して、経済の成長メカニズムの解明に取り組みたいと考えた。とくに、日本企業の販路拡大先として注目されている、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムとの国際貿易の状況から、経済成長のメカニズムの解明を試みる。
■結論の吟味・・・
横田一彦教授は、世界各国の国際貿易の状況に精通しており、私の関心である東南アジアの国際貿易に関連する研究にも取り組んでいる。そこで私は、横田ゼミに所属して、国際貿易研究の基本を学び、自分の関心をさらに深めていきたいと考えるに至った。
論文※1横田一彦(2009)「国際貿易と経済成長:生産格差, 外部経済効果と東アジアの異質性」『早稲田商学』420-421号(早稲田大学)
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