■議論の整理・・・
消費者のニーズにマッチした新しいアイデアをもとに商品化することで、思いがけない大ヒット商品が生まれることがある。ヒット商品は、大企業だけではなく、中小企業がビジネスチャンスを拡大するきっかけにもなる。とくに、特定の消費者のニーズに応える、ニッチ市場をいかに開拓するのかが、中小企業が業績を伸ばすうえでの鍵となる。
■問題発見・・・
ニッチ市場を開拓するにあたり、そのニーズの方向性を、SNSの情報を収集・分析することで探れるのではないか。さらに、ニッチ市場が生まれるパターンを理論化することで、今後のマーケティング戦略に役立てられるのではないか。
■論証・・・
論文※1によると、新製品が普及するモデルは、それが市場に浸透・衰退したあと、売り上げの経緯を追跡することで明らかになる。しかし実際は、市場に参入して間もない成長過程にて、その後の売り上げの傾向を予測する必要性のほうが高いと述べている。確かに、普及した商品は、その後の検証が可能である。しかしながら、普及しなかった商品は、客観的に検証する対象となりにくい。しかし、企業が必要とする情報は、普及する/普及しないの境界線に多くある。
■結論・・・
私は、実際にSNS情報を分析することにより、ニッチな消費者のニーズを探る方法が確立できると考えている。需要構造を把握するための基本的な知識を学び、ツイッターやフェイスブック等の投稿動向を探りながら、ニッチ市場開拓方法を提案したい。
■結論の吟味・・・
恩藏直人教授は、実際に企業と提携することで、学生が新商品開発に携わるプロジェクトを行っている。私は、研究と実践の両方に取り組みたいと思っていることから、恩藏直人ゼミに所属することを希望する。
論文※1恩藏直人(1998)「需要構造の把握による普及モデルの強化とマーケティング戦略での応用」『早稲田商学』325号(早稲田大学)
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