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設問
食文化を通して日本を理解させる授業のプランを考えて、1000字以内(句読点等を含む)で説明せよ。
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答案構成
授業プランという変わった問題形式であるが基本的には、結論・根拠・具体例もしくは5STEPSという形式を忘れないように答案を作成する。今回は授業を考えるにあたって現実のどのような問題にアプローチするか考えた上でその解決策or結論として授業プランを提案するという5STEPS構成に依拠した構成をとった。
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答案例
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議論の整理・現状確認
食文化を通して日本を理解させる授業を考えるにあたって、最近の子どもの食生活を考えれば、一昔前と違い、調理食品、ファストフード店が大きく発展し子どもたちの食事もこれらの割合が増えつつある。同時に、嗜好も西洋的な肉食やジャンクフードが以前よりも人気となっている。
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問題発見
このような現状を踏まえれば、日本の伝統や社会のありかたを反映した日本独自の食文化への理解が後退しつつあるものと考えられる。
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論証と今回の授業で取るべき方針
外来の食文化が一層普及したために、食の嗜好が多様化して日本独特の食文化への理解が失われつつある。こういった状況に対して、今回の授業では日本独特の食文化を通してその背景にある日本文化を理解することが意義あるものと考える。
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解決策or結論としての授業プラン
つまり、食文化を通して日本を理解する授業のプランとして私は和食の成り立ちについて座学と実践を交えた授業プランを考え、和食の中でも今回は精進料理について特に焦点を当てて学ぶことを想定した。
具体的には、まず、日本料理について講義を行う。その内容としては、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたことや、精進料理の成り立ちなどについて講義を受ける。
次に、実際にダシを引く。その際には、日本料理の専門家を招き、材料にもこだわったうえでかつおだし、昆布だし、合わせだしを実際に作りそれぞれの違いや、一番だし二番だしの違いを味わう。
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解決策or結論の吟味としての具体的な授業プランの効用
これらの授業で日本のどのような面を学べるか考える。まず、精進料理とは肉類を用いない日本の仏教的「ケガレ」思想を体現したものであり、また、室町時代から茶道とともに発展したため「詫び寂び」の概念をも含むものである。すなわち、日本に根付く仏教的習慣や「詫び寂び」を学ぶことができる。その上、日本の料理を語る上で欠かせない「ダシ」も使用されており、座学だけでなく、実際にダシの種類と味の違いを体験することで講義において学んだ精進料理の特徴やその質素さの中に映えるものを追体験して理解を深めることができる。そして、ダシの材料と味の違いを体験することで過去の日本人による原料へのこだわりや食材に合わせたダシの使い分けといった世界に類を見ない「ダシ文化」を実体験とともに学ぶことができる。
食文化を通して日本を理解させる授業を考えるにあたって、最近の子どもの食生活を考えれば、一昔前と違い、調理食品、ファストフード店が大きく発展し子どもたちの食事もこれらの割合が増えつつある。同時に、嗜好も西洋的な肉食やジャンクフードが以前よりも人気となっている。
このような現状を踏まえれば、日本の伝統や社会のありかたを反映した日本独自の食文化への理解が後退しつつあるものと考えられる。
外来の食文化が一層普及したために、食の嗜好が多様化して日本独特の食文化への理解が失われつつある。こういった状況に対して、今回の授業では日本独特の食文化を通してその背景にある日本文化を理解することが意義あるものと考える。
つまり、食文化を通して日本を理解する授業のプランとして私は和食の成り立ちについて座学と実践を交えた授業プランを考え、和食の中でも今回は精進料理について特に焦点を当てて学ぶことを想定した。
具体的には、まず、日本料理について講義を行う。その内容としては、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたことや、精進料理の成り立ちなどについて講義を受ける。
次に、実際にダシを引く。その際には、日本料理の専門家を招き、材料にもこだわったうえでかつおだし、昆布だし、合わせだしを実際に作りそれぞれの違いや、一番だし二番だしの違いを味わう。
これらの授業で日本のどのような面を学べるか考える。まず、精進料理とは肉類を用いない日本の仏教的「ケガレ」思想を体現したものであり、また、室町時代から茶道とともに発展したため「詫び寂び」の概念をも含むものである。すなわち、日本に根付く仏教的習慣や「詫び寂び」を学ぶことができる。その上、日本の料理を語る上で欠かせない「ダシ」も使用されており、座学だけでなく、実際にダシの種類と味の違いを体験することで講義において学んだ精進料理の特徴やその質素さの中に映えるものを追体験して理解を深めることができる。そして、ダシの材料と味の違いを体験することで過去の日本人による原料へのこだわりや食材に合わせたダシの使い分けといった世界に類を見ない「ダシ文化」を実体験とともに学ぶことができる。(898字)
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