大きな政府、小さな政府

議論の整理……

近年、世界中で政府がますます肥大化している。景気が悪い時は公的支出を求め られ、景気が良い時にも肥大化した政府が縮小することはないため、政府はますま す肥大化していく傾向にあるのだ。

問題発見……

なぜ、人々は大きな政府を求め、その結果として政府自体が財政破綻の危機が機 能不全に陥るのかをここでは考えていきたい。

論証……

まず、人々が大きな政府を支持する理由としては、人間は根本的に孤独を恐れる 性質があるためである。人間にとって、最も心細いことは孤独なことであり、大き な政府は人々の孤独を癒やす作用がある。エーリッヒ・フロムが「自由からの逃 走」で述べているように、人々は自らの孤独を癒やすために、政府の方針が正しい か間違っているかには関わりなく、ただだだ強くて大きな政府を支持する傾向があ る。「大きな政府」は、教育、福祉、医療、年金など本来ならば個々人の自助努力 で自由に選択すべき物事でさえも、政府が国民にその選択肢を強制しようという試 みである。本来こうした試みは国民の利益を著しく損なうものであるが、国民は大 きな権力に依存し、大きな権力と自己をしばしば同一視することによって得られる 孤独感からの解放から、大きな政府を選好することが多い。

だが、こうした大きな政府路線は、ほとんど必然的に財政破綻を招く。その結果 として起こりうる結果としては、しばしば本当に公的扶助が必要な社会的弱者に対 し、そうした措置が行われないことだ。現に生活保護行政では、本当に必要な人に 保護が行き届かない現状がある。

解決策or結論……

こうした現状を打破するためには、公的扶助を始めとした教育、福祉、医療、年 金などの分野で、公的権力の介入の余地を少なくする「小さな政府」路線を選ぶ必 要がある。

解決策or結論の吟味……

だが、多くの利害関係者・既得権益保持者を生み出す「大きな政府」路線と比較 し、小さな政府路線はしばしば国民からの支持を得にくい。こうした中で小さな政 府路線を進めるには、小さな政府路線により利益を享受しうる者が政治資金を政治 家に供給するなどの役割を果たし、マスメディアなどを通じて生活者としても国民 にとって小さな政府路線には利益があることを浸透させる必要がある。

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