慶應義塾大学 経済学部 2014年 小論文 解説

【慶應義塾大学 経済学部 2014年 小論文】

■ 設問

A.

 イノベーションが自由市場経済に及ぼす良い影響と悪い影響を、模倣との違いに着目して、200字以内で述べなさい。

B.

 技術進歩には、改良を主体とした「積み上げ型の技術進歩」と過去の技術にとらわれない「ジャンプアップ型の技術進歩」(イノベーション含む)が存在する。それぞれが社会にどのような影響を与えると考えられるか、課題文のみにとらわれず、具体例を示して400字以内で比較しなさい。なお、「積み上げ型」「ジャンプアップ型」と判断した根拠も合わせて示しなさい。

■ 答案構成

A.

 この手の問題の場合、5STEPの議論の整理の「共通の前提」「それぞれの相違点」の書き方を生かして書く。

 共通の前提→ イノベーションと模倣の共通点

イノベーションと模倣は、そのいずれもが技術進歩を通じて社会の発展に貢献するという点で共通している。

 それぞれの相違点→ イノベーションと模倣の相違点、その上でのイノベーションが自由市場経済に及ぼす良い影響と悪い影響

一方で、模倣は従来の技術の延長線上で行われる改善であるのに対し、イノベーションは非連続な技術によって行われる義手つ進歩である。こうしたイノベーションは自由市場経済の技術発展を飛躍的なものにする一方で、そうした急激な技術発展により従来の技術者の失業を生じさせるという問題点も指摘できる。

という形で書く。

B.

 結論・根拠・具体例・結論で各200字ずつ、合計400字で書く。

 「積み上げ型の技術進歩」

 結論→ 雇用を守る、既存技術の発展

積み上げ型の技術進歩は、従来の技術者の雇用を守りつつ、既存技術を発展させる。

 根拠→ 過去の技術の延長線上

なぜなら、積み上げ型の技術進歩は過去の技術の延長線上で為されるものだからである。

 具体例→ ガラケー

たとえば、ガラケーの開発においては、imodeなどの新たな仕様がその中で生まれたものの、

 結論→ 自国の雇用を守る

それまでの技術者がそれまでの技術の延長線上で活躍できたため自国の雇用を守る事ができた。

 「ジャンプアップ型の技術進歩」

 結論→ 雇用を破壊する、新技術の発展

一方で、ジャンプアップ型の技術進歩は、従来の技術者の雇用を破壊することで、新技術の発展を促す。

 根拠→ 過去の技術と非連続

なぜなら、ジャンプアップ型の技術進歩は、過去の技術と非連続に為されるものであるからである。

 具体例→ スマホ

たとえば、スマホの開発においては、今までと非連続な技術が多く採用されたため、

 結論→ 自国・他国の雇用に影響を及ぼす

多くの技術者は職を失った一方で、新たな技術の技術者が成功を収めることになった。

という形で書く。

■ 答案例

A.

イノベーションと模倣は、そのいずれもが技術進歩を通じて社会の発展に貢献するという点で共通している。
一方で、模倣は従来の技術の延長線上で行われる改善であるのに対し、イノベーションは非連続な技術によって行われる義手つ進歩である。こうしたイノベーションは自由市場経済の技術発展を飛躍的なものにする一方で、そうした急激な技術発展により従来の技術者の失業を生じさせるという問題点も指摘できる。(193文字)

B.

積み上げ型の技術進歩は、従来の技術者の雇用を守りつつ、既存技術を発展させる。
なぜなら、積み上げ型の技術進歩は過去の技術の延長線上で為されるものだからである。
たとえば、ガラケーの開発においては、imodeなどの新たな仕様がその中で生まれたものの、それまでの技術者がそれまでの技術の延長線上で活躍できたため自国の雇用を守る事ができた。
一方で、ジャンプアップ型の技術進歩は、従来の技術者の雇用を破壊することで、新技術の発展を促す。
なぜなら、ジャンプアップ型の技術進歩は、過去の技術と非連続に為されるものであるからである。
たとえば、スマホの開発においては、今までと非連続な技術が多く採用されたため、多くの技術者は職を失った一方で、新たな技術の技術者が成功を収めることになった。
このように積み上げ型の技術進歩とジャンプアップ型の技術進歩は社会に与える影響が大きく異なる。(387文字)

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第6章 モチベーションについて考えよう
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