慶應義塾大学SFC 環境情報学部 小論文 2001年 解説

問題

 さまざまなデジタルテクノロジーを中核としたコンテンツ(資料1参照)やサービスが、次の時代を担うビジネス分野として注目されています。資料1~5を読み。21世紀の社会にどのように役立つかに言及しながら,デジタルコンテンツやサービスのビジネス企画を提案し,解答欄(1)に800字以内で説明しなさい。説明には,必ず携帯電話,エクスペリエンス,コミュニティのキーワードを全て含めなさい。さらに,(1)で提案した企画の広告をデザインし,解答欄(2)内(縦15cm×横17cm)に図示しなさい。

・ 問題の読み方

 問一は、800字で書く問題。

 議論の整理・問題発見・論証・解決策or結論・解決策or結論の吟味を用いて書くべき問題。

 広告については、この中でどのような問題をどう解決するかについての機能部分を言えば良い。

・ 模範解答

 議論の整理→

現在、日本ではスマートフォンという携帯電話の所持率がとても高い。そして、その中で、スマートフォンのGPS機能を使った地図アプリケーションは多くの人々に使用されている。この地図アプリケーションのおかげで、初めての土地や、よく知らない土地へ行った際に、道に迷うことは少ない。また、正確な検索機能も備えられており、目的地の住所を入力すれば、その場所への行き方と所要時間までも表示してくれる。

 問題発見・論証→

しかしながら、現在のそのような地図アプリケーションは、道路と主要な建物の名前と図だけが表示されているエクスペリエンスである。自分で詳細を検索しなければ、小さな建物の名前は表示されない。また、目的地である建物を検索後、名前と住所は表示されるものの、営業日や営業時間など建物自体の詳細情報は記載されていない。それらが知りたければ、一度地図アプリケーションを終了して、ネット検索をしなければいけない。

 解決策or結論→

そこで、地図アプリケーションユーザーに対して、地図に登録されている建物側から詳細情報を発信し表示するサービスを行う新アプリケーションを提案する。アプリケーションを起動させれば、スマートフォン画面上に周辺建物の詳細情報が表示されているようにするものである。この新アプリケーションは、既存のグルメ情報誌と既存の地図アプリケーション会社が提携することで可能である。そして、このアプリケーションを、種類分けする。「グルメマップ」や「アパレルマップ」のように、各分野特化型地図アプリケーションとして、使い分けを可能にする。単純に、周辺の建物の情報を表示するだけでは、画面上に情報が氾濫し、使いにくくなってしまうからである。また、グルメやアパレルという業界に特化した口コミコミュニティとの連携も形成させづらいだろう。さらに、この新アプリケーションに、資料1にある「収集・更新型コンテンツ」としての価値を付けることが可能だ。ユーザー全体の検索履歴などの情報を定期的に収集・更新することで、人気のある店舗を検索できるようになる。また、アプリ内で個人の検索履歴を学習させることにより、ユーザーの趣味に合わせて情報を絞ることも可能である。

 解決策or結論の吟味→

現在もウェブ上に、地図が貼られた店舗情報ページなどは既にある。だがそれらは、地図と店舗の詳細情報が別々に表示されている。それを、この新アプリでは地図と情報をひとつにするため、店舗を探す人にとって効率が良くなる。また、画面上には同時に数多くの店舗情報が表示されているので、店舗側にとっても、公開する情報次第で多くの集客につながるアプリケーションになる。

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