【解答速報】2025慶應義塾大学SFC環境情報学部小論文 解答解説

問1

 

  • 10点

【1】仮説演繹法を通じた近代科学の確立と今後の課題

採点基準:【1】の【0】に対する特色として今後の課題を書いてあることなのでそれがわかるように書く(5)

【2】仮説演繹法の手順

採点基準:【2】の【0】に対する特色として仮説演繹法の手順を書いていることからそれがわかるように書く(5)

 

(2)……演繹法(要約のルール”100字”、具体例”100字”、あてはめ”100字”)300字

30点

ルール(100字)……

採点基準(10):3つの要素を取り上げている(3*3)、3つすべてが揃っている(1)

本件の要約において、必要な要素としては、1.仮説演繹法の説明、2.帰納法と演繹法の長短の説明、3.仮説演繹法の今後の発展についての説明の3つが求められる。

 

具体例(100字)……

採点基準(10): 3つの要約を取り上げている(3*1)、3つの読解について指摘が正しい(3*2)、3つすべてが揃っている(1)

ここで、【0】は1.と2.を満たしており、【1】は1.2.3.を満たしており、【2】は1.3を満たしている。

 

あてはめ(100字)……

採点基準(10): 3つの要約を取り上げている(3*1)、3つの読解について指摘が正しい(3*2)、3つすべてが揃っている(1)

このことから、【1】が要約としては最もふさわしいと考えている。一方で、【0】は今後の発展について触れていない点、【2】は帰納法と演繹法の長短に触れていない点で要約としてはふさわしくないと考える。

 

[解答例]

本件の要約において、必要な要素としては、1.仮説演繹法の説明、2.帰納法と演繹法の長短の説明、3.仮説演繹法の今後の発展についての説明の3つが求められる。

ここで、【0】は1.と2.を満たしており、【1】は1.2.3.を満たしており、【2】は1.3を満たしている。

このことから、【1】が要約としては最もふさわしいと考えている。一方で、【0】は今後の発展について触れていない点、【2】は帰納法と演繹法の長短に触れていない点で要約としてはふさわしくないと考える。

(216文字)

 

 

 

問2

  • 400字

40点

議論の整理(80字)……課題文に記載された「仮説演繹法」の役割を整理する

採点基準:5点、仮説演繹法の説明(2)、5段階の説明(2)、演繹法と帰納法の使い分けの説明(1)

資料にあるように仮説演繹法とは、演繹法と帰納法の長所を採用した論証方法である。5段階中の(1)(2)では帰納法が(2)(3)では演繹法が採用されている。

問題発見(80字)……今後多くの人が、現代社会に存在する課題を解決するために、有効な糸口(仮説)を見出し、さらにそれを実践することで課題を解決していくために、どのような「取り組み」「仕組み」が必要でしょうか?

採点基準: 5点、問題文中から問題意識を取れていれば5点

今後多くの人が問題解決のための有効な糸口(仮説)を見出し、それを実践することで課題を解決するためにはクラウドにあるデーターベースが糸口を見つける仕組みとシームレスに接続していることが重要であると考える。

論証(80字)……言い分方式(今までどうか、これからどうか)

採点基準:20点、「取り組み」「仕組み」を書いてある5点、実現性、持続性、独創性各5点

今までデーターはローカル上のサーバーに収納されており、糸口を見つけるためのデータ処理システムとは接続されていなかった。

結論(80字)……「取り組み」「仕組み」

採点基準: 5点、結論書かれていれば2点、実現性、持続性、独創性各1点

これをクラウド化し常に糸口を見つけるためのデータ処理システムと接続されているようにすることで、私達は意識せずとも問題解決の糸口を見出し、問題解決を実践することができる。

吟味(80字)……今後の課題

採点基準: 5点、課題としてふさわしければ5点

今後の課題としては無意識のクラウド化に際してのセキュリティがある。

 

[解答例]

資料にあるように仮説演繹法とは、演繹法と帰納法の長所を採用した論証方法である。5段階中の(1)(2)では帰納法が(2)(3)では演繹法が採用されている。

今後多くの人が問題解決のための有効な糸口(仮説)を見出し、それを実践することで課題を解決するためにはクラウドにあるデーターベースが糸口を見つける仕組みとシームレスに接続していることが重要であると考える。

今までデーターはローカル上のサーバーに収納されており、糸口を見つけるためのデータ処理システムとは接続されていなかった。

これをクラウド化し常に糸口を見つけるためのデータ処理システムと接続されているようにすることで、私達は意識せずとも問題解決の糸口を見出し、問題解決を実践することができる。

今後の課題としては無意識のクラウド化に際してのセキュリティがある。

(343文字)

 

 

問2

(2)1000字

120点

 

議論の整理……(1)の要約(200字)

採点基準:10点、自分の仕組みが書いてある(2)、既存のシステムに対しての新規性がある(2)、実現性(2)、持続性(2)、独創性(2)

(1)で私は、今までローカルサーバーに収納されていたデータを一旦初期の段階からユーザーが意識せずとも、クラウドに収納される形にし、そうしたデーターをシームレスにデーター処理システムとつなげ。なんらかの問題解決が可能なデーターがあればそれをサジェストし、問題解決に活かすというシステムの導入を提唱した。

 

問題発見……(1)の仕組みの今後の課題(200字)

採点基準: 10点、今後の課題についてすでに解決している問題とまだ解決してない問題を分けて書く(5*2)

しかし、こうした仕組みはセキュリティー上の問題を抱えている。現在ではクラウド上のサーバーのセキュリティはローカルサーバーのそれよりむしろ強固であるが、初期段階から公開すべきでないファイルを公開設定していたり、フォルダの共有を繰り返す中で共有設定が甘くなってしまうなどの人為的なミスは現在も多く発生している。こうした人為的なエラーを回避するUI/UX作りが非常に重要になる。

 

論証……言い分方式(いままでのやり方、これまでのやり方) (200字)

採点基準:80点、20点は演繹法・帰納法・背理法・なぜなぜ分析・言い分方式など論証形式が妥当かで決まる、残り20*3点は実現性、持続性、独創性評価

これまではユーザーのリテラシーに任せる形で、例えば公開設定についても初期設定では公開設定とし、ユーザーが操作をすれば非公開設定になるように変えることができるという形にしていた。しかし、リテラシーの低いユーザーの利用が割合として増えることになれば、初期設定は非公開とし、設定すれば公開できるという形に変えるべきだろう。

 

結論……どのように実現できるのか(200字)

採点基準: 10点、書かれていれば1点、「実現性」「持続性」「独創性」評価3*3

しかし、このようなUI/UXの改善は難しい。なぜなら、こうしたシステムを開発する人自身がリテラシーが高いことが多く、リテラシーが低いユーザーのインサイトを捉えることはできないからだ。そこで、リテラシーが低いユーザーがどのような操作導線をたどるかについて、サービスを公開する前に機械学習モデルで擬似的な何億人分かのトラフィックで実験し、どのようなエラーが出るかを検証できるようにすべきである。

 

吟味……既存の組織や制度の活用、「実現性」「持続性」「独創性」の確認(200字)

採点基準: 10点、書かれていれば1点、「実現性」「持続性」「独創性」評価3*3

こうしたトラフィックがもたらす動きにより生まれるエラーがどのようなものであるかは既存のシステム上に大量の学習データーがあり、新しいシステムを作る際にも概ねこういうデーターをベースにしてエラー例をシュミレーションすることはできるはずである。サービスの公開の前に、App storeやGoogle playのようなプラットフォフォームではこうしたテストを義務化することも必要だろう。

 

[解答例]

(1)で私は、今までローカルサーバーに収納されていたデータを一旦初期の段階からユーザーが意識せずとも、クラウドに収納される形にし、そうしたデーターをシームレスにデーター処理システムとつなげ。なんらかの問題解決が可能なデーターがあればそれをサジェストし、問題解決に活かすというシステムの導入を提唱した。

しかし、こうした仕組みはセキュリティー上の問題を抱えている。現在ではクラウド上のサーバーのセキュリティはローカルサーバーのそれよりむしろ強固であるが、初期段階から公開すべきでないファイルを公開設定していたり、フォルダの共有を繰り返す中で共有設定が甘くなってしまうなどの人為的なミスは現在も多く発生している。こうした人為的なエラーを回避するUI/UX作りが非常に重要になる。

これまではユーザーのリテラシーに任せる形で、例えば公開設定についても初期設定では公開設定とし、ユーザーが操作をすれば非公開設定になるように変えることができるという形にしていた。しかし、リテラシーの低いユーザーの利用が割合として増えることになれば、初期設定は非公開とし、設定すれば公開できるという形に変えるべきだろう。

しかし、このようなUI/UXの改善は難しい。なぜなら、こうしたシステムを開発する人自身がリテラシーが高いことが多く、リテラシーが低いユーザーのインサイトを捉えることはできないからだ。そこで、リテラシーが低いユーザーがどのような操作導線をたどるかについて、サービスを公開する前に機械学習モデルで擬似的な何億人分かのトラフィックで実験し、どのようなエラーが出るかを検証できるようにすべきである。

こうしたトラフィックがもたらす動きにより生まれるエラーがどのようなものであるかは既存のシステム上に大量の学習データーがあり、新しいシステムを作る際にも概ねこういうデーターをベースにしてエラー例をシュミレーションすることはできるはずである。サービスの公開の前に、App storeやGoogle playのようなプラットフォフォームではこうしたテストを義務化することも必要だろう。

(852文字)

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