島根県立大学 地域政策学部地域政策学科地域づくりコース 総合型選抜(自己推薦) 令和8年度 小論文過去問解説(地域おこし協力隊と8050問題)
問1【解説】
設問文
下線部(A)は比喩表現ですが、それが何を指すのか明確にしたうえで、「自信を失っている友人」とされたものに対する対応として、どのような行為が期待され、どのような効果を生むのか、本文の内容をふまえ600字程度であなたの考えを書きなさい。
課題文・資料の要点
第1問の課題文は、地域おこし協力隊が地域を「選択」することの意味を論じている。地域住民は、長年同じ地域で暮らすうちに地域資源を当たり前のものと見なし、不足感や閉塞感を抱きやすい。外部から来た協力隊が地域のよいところを見つけ、それを住民に伝えることで、地域に小さな自信が生まれ、新しい挑戦への空気がつくられる。
設問条件の判定
- 制限字数: 600字程度
- 意見論述の要求: あり
- 選択テンプレート: 5STEPs法
- 判定根拠: 比喩の指示内容を明確にし、期待される行為と効果を本文に沿って論じる必要がある。
解答プロセス
- STEP1 要件確認: 設問が求める「比喩が何を指すか」「期待される行為」「生まれる効果」を、本文内容を踏まえて600字程度で述べる。
- STEP2 問題設定: 地域の課題は資源不足だけでなく、よい点を自覚できず挑戦しにくい空気にある。
- STEP3 論証: 外部者が地域を選んだ理由を伝えると、住民は自分たちの地域の価値を再認識できる。
- STEP4 解決策: 協力隊には、地域資源を言語化し、小さな挑戦を後押しする行為が期待される。
- STEP5 吟味: 外部者が一方的に評価するのではなく、住民と対話しながら自信を内発的に回復させる必要がある。
問1【解答】
下線部の「自信を失っている友人」とは、人口流出や地域経済の停滞が続く中で、自分たちの地域に価値を見いだしにくくなっている地域住民や地域社会を指す比喩である。長く同じ地域で暮らしていると、自然、食、景観、人のつながりなどの地域資源は当たり前になり、むしろ都会と比べて不足しているものに目が向きやすくなる。
そのような地域に対して期待される行為は、外部から来た地域おこし協力隊が、地域を選んだ理由や魅力を住民に具体的に伝えることである。単に「よい地域だ」と褒めるだけではなく、どの場所、どの人、どの活動に価値を感じたのかを言葉にする必要がある。外部者の視点は、住民が見過ごしてきた地域のよさを映し出す鏡になる。
また、協力隊には、地域の小さな声や新しいアイデアを後押しする役割も期待される。これまで失敗経験が多い地域では、新しい提案が出ても、問題点ばかりが指摘され、挑戦しにくい空気が生まれやすい。そこで、地域の人と一緒に小さく試し、小さな成功体験を積むことが重要である。外から来た人が楽しそうに活動する姿そのものも、地域の可能性を示す材料になる。
その効果は、地域住民が自分たちの地域を再評価し、前向きな発言や主体的な取り組みを始めやすくなることにある。地域づくりは外部者が代わりに行うものではない。協力隊の役割は、地域の価値を発見し、住民自身が動き出すきっかけをつくることだと考える。
字数カウント: 589字
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問2【解説】
設問文
本文を読み、8050問題の何が問題とされているのか、200字程度で述べなさい。
課題文・資料の要点
第2問の課題文は、80代の親と50代のひきこもり状態の子どもからなる世帯の孤立・困窮を狭義の8050問題として説明する。また、就業していても低所得で親に経済的に依存する未婚者の問題も広義の8050問題として扱われるようになっている。ただし、社会的孤立への支援と、低所得就業者への経済的支援は区別して考える必要があると述べている。
設問条件の判定
- 制限字数: 200字程度
- 意見論述の要求: なし
- 選択テンプレート: 自由形式
- 判定根拠: 本文内容を短く説明する要約問題である。
解答プロセス
設問要件は、8050問題で何が問題とされているかを200字程度で述べることだ。狭義の孤立・困窮、広義の未婚低所得者、支援の区別を入れる。
問2【解答】
8050問題では、80代の親が50代のひきこもり状態の子どもを支え続け、親の高齢化や介護をきっかけに世帯全体が経済的困窮や社会的孤立に陥ることが問題とされる。さらに近年は、就業していても低所得で親に依存する未婚者の経済的自立も広義の問題として扱われる。ただし、長期孤立者には社会参加支援が、低所得就業者には職業訓練や住宅・金銭的支援が必要であり、対策を区別する必要がある。
字数カウント: 186字



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