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上智大学文学部史学科 中川亜希教授ゼミ志望理由書例:古代ローマ支配と地方都市を碑文から研究する

議論の整理

中川亜希教授は、古代ローマ史、ラテン碑文の分析を専門としている。研究紹介では、中央ローマと支配下の地方都市との関係、都市上層民の動向、皇帝の美徳とイメージ、ローマと諸都市の神々の体系を研究テーマとしている。

共通の前提は、古代ローマの支配は軍事力や制度だけでなく、地方都市の人々がローマとの関係をどう利用し、表象したかによって成り立っていたという点である。論点は、帝国支配を中央からの統治として見るのか、地方都市の主体的な対応も含めて見るのかにある。

問題発見

私が研究したい問題は、古代ローマ帝国の地方都市で、上層民が碑文を通じてローマ支配をどのように受け止め、利用したかである。碑文は公的な記録であり、名誉、寄進、信仰、忠誠が刻まれる。

文字として残された表現を分析すれば、地方社会が帝国を単に支配される対象としてではなく、自らの地位や都市の誇りを示す資源として用いた様子が見えてくる。

論証

碑文は短い記録だが、誰が誰に向けて、どの場所に、どの言葉で刻んだかを読むことで、社会関係を復元できる。皇帝への称号や神々の名前は、政治と宗教が分かちがたく結びついていたことを示す。

また、地方都市の上層民は、ローマ的価値を受け入れることで自らの地位を強める一方、地域の伝統も維持した。帝国支配は一方向ではなく、中央と地方の交渉として捉える必要がある。

解決策or結論or結果

私は上智大学文学部史学科で、中川教授の古代ローマ史と碑文学に学び、地方都市における皇帝表象と地域エリートの関係を研究したい。具体的には、北アフリカやガリアの碑文を対象に、寄進者、称号、神名、設置場所を比較したい。

将来は、古代史研究や博物館教育の分野で、文字史料から社会を読み解く面白さを伝えたい。そのために、ラテン語、ギリシア語、碑文学、西洋古代史を学びたい。

解決策or結論or結果の吟味

碑文史料は、公的で記念的な性格が強く、社会全体の声を代表しているわけではない。上層民の表象だけを見れば、民衆や被支配層の経験は見えにくい。

私は、碑文を絶対視せず、文献史料や考古資料と比較して読みたい。中川教授の下で、古代ローマ帝国を中央と地方の相互作用として研究したい。

碑文に刻まれた短い言葉の背後には、寄進者の戦略、都市の競争、宗教的選択がある。そうした複数の層を読み分ける力を身につけたい。

そのため、個別碑文の翻訳にとどまらず、地域ごとの碑文分布や用語の差を比較し、地方都市が帝国をどう語ったのかを考えたい。

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