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上智大学 外国語学部 イスパニア語学科 編入学試験 2022年度 小論文 過去問解説

【問題概要】

上智大学 外国語学部 イスパニア語学科 編入学試験 2022年度の小論文過去問です。

【設問文全文】

【問】最近のイスパニア語圏における事象の中で、最もあなたの関心を引いたものを挙げ、その理由と、その事象に関するあなたの見解を800字以内で述べてください。

問【解説】

5STEPs法での書き方

STEP1で関心を引いた事象、STEP2で理由、STEP3で反対側の事情、STEP4で方策、STEP5で結論を述べます。

問【解答例:5STEPs段落構成】(736字)

STEP1

 最近のイスパニア語圏における事象で最も関心を引いたのは、中南米から米国へ向かう移民の増加である。メキシコ、ベネズエラ、ホンジュラス、グアテマラなどから多くの人が移動し、米国境では受け入れ、送還、人権保護をめぐる対立が続いている。この問題は、単なる国境管理ではなく、貧困、治安、政治不信、気候変動が重なった地域全体の課題である。

STEP2

 関心を持つ理由は、移民が「よりよい生活を求める個人の選択」であると同時に、出身国の社会が人々を支えきれなくなっていることの表れでもあるからだ。たとえばベネズエラでは経済危機により生活基盤を失った人が多く、治安の悪化や雇用不足も移動を後押ししている。移民を違法か合法かだけで見ると、背景にある人間の苦しみが見えなくなる。

STEP3

 一方で、受け入れ国の不安も無視できない。急激な人口流入は、住宅、教育、医療、雇用、治安への負担を生む。地域住民が不安を感じること自体をすべて排外主義と決めつければ、問題は政治的対立に利用されやすくなる。移民の権利保護と受け入れ社会の安定を両立させる制度が必要である。

STEP4

 具体的には、難民認定や一時保護の手続きを迅速化し、子どもの教育、言語支援、就労許可を整えるべきである。同時に、出身国への開発支援、治安改善、汚職対策、気候変動への適応支援を進めなければ、移動の圧力は弱まらない。国境で止める政策だけでは根本的な解決にならない。

STEP5

 結論として、イスパニア語圏の移民問題は、人の移動を通して地域の不平等と国家の責任を問い直す事象である。移民を脅威として排除するだけでも、無条件に受け入れるだけでも不十分である。人間の尊厳を守りながら、受け入れ国と出身国の双方が責任を分担する仕組みを作ることが必要である。そこに言語と文化を学ぶ意義もある。

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