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上智大学 総合人間科学部 社会福祉学科 外国人入試 2022年度 小論文 過去問解説

【問題概要】

上智大学 総合人間科学部 社会福祉学科 外国人入試 2022年度の小論文過去問です。

【設問文全文】

次は、ドイツ連邦共和国の基本法(憲法)について触れながら、社会法典の内容を示した文章の一部です。これを読んだうえで課題に答えなさい。

課題文は、自由と社会保障は一組の兄妹であり、人間には両者が必要であると述べる。人間の自由にとっては、窮乏からの自由を意味する社会保障が大きく貢献し、社会保障にとっても、給付能力のある社会システムが前提条件となる。また、ドイツの社会保障システムは国家だけでなく、労働組合、企業、主婦や母親、聖職者、科学者、政治家など多くの人々の作品であり、社会的弱者を守る観点が国家に欠けていた時代には、国家とは別に発展してきたとされる。

上智大学総合人間科学部は、人間の尊厳を実現するために創設された学部ですが、「人間の尊厳」を実現する、また「人間の尊厳」が実現しないような個人個人の状態や社会のあり方を変えていくための条件として、何が求められるかを、上記の文章から得られた事柄をふまえて論述しなさい。

課題【解説】

5STEPs法での書き方

STEP1で立場、STEP2で自由と社会保障、STEP3で社会全体の責任、STEP4で具体策、STEP5で結論を述べます。

課題【解答例:5STEPs段落構成】(646字)

STEP1

 人間の尊厳を実現するためには、個人の自由を尊重するだけでなく、その自由を実際に行使できる社会保障と共同の仕組みが必要である。課題文が述べるように、自由と社会保障は対立するものではなく、一組の兄妹のように相互に支え合う関係にある。

STEP2

 貧困、病気、障害、失業、介護の負担がある人は、形式的には自由であっても、実際には選択肢を持ちにくい。教育を受ける自由、働く自由、家族と暮らす自由、地域で生きる自由は、最低限の所得、医療、福祉、住まい、相談支援があって初めて現実になる。窮乏からの自由は尊厳の前提である。

STEP3

 また、人間の尊厳を支える制度は国家だけで作られるものではない。課題文は、ドイツの社会保障が労働組合、企業、家庭、宗教者、科学者、政治家など多くの人々によって築かれてきたと述べる。これは、尊厳の実現が社会全体の責任であることを示している。

STEP4

 具体的には、生活困窮者への所得保障、障害者の就労支援、介護者への支援、子どもの貧困対策、孤立を防ぐ地域づくりが必要である。同時に、支援を受ける人を一方的な保護の対象として扱わず、本人の意思決定を尊重し、社会参加の機会を保障しなければならない。

STEP5

 結論として、人間の尊厳を実現する条件は、自由、社会保障、参加の三つを結びつけることである。自由だけを語っても、生活基盤がなければ尊厳は守れない。社会保障だけを整えても、本人の意思が軽視されれば尊厳は損なわれる。国家、市民社会、専門職、地域が協力し、弱い立場に置かれた人が自分らしく生きられる社会を作ることが求められる。

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