【問題概要】
上智大学 総合人間科学部 心理学科 公募制推薦入試 2022年度の小論文過去問です。
【設問文全文】
次の文章を読んで、問一から問二に答えなさい。課題文は、ことばを単なるツールと見る考え方を批判し、「ことばが私自身だ」という視点から、言語、思考、自己形成の関係を論じる。エンパシー、シンパシー、批判的思考、討論などをめぐる教育の文脈も扱われる。
問一 傍線①に関して、ことばをツールだと思っていることの問題は何か。本文の内容に即して、150字以内で説明しなさい。
問二 傍線②に関して、「ことばが私自身だ」とはどういうことか。本文の内容に即して、250字以内で説明しなさい。
問一【解説】
150字以内なので、道具化の問題を思考・感情・他者理解の面からまとめます。
問一【解答例】(141字)
ことばをツールとだけ考えると、言語を情報伝達の便利な手段に縮小してしまう。すると、ことばが思考や感情を形づくり、他者理解や自己理解を支えている事実が見えなくなる。結果として、表面的な技術だけを学び、批判的に考える力や共感する力が育ちにくくなる。ことばの教育も訓練に狭められてしまう。
問二【解説】
250字以内なので、ことばと自己形成の関係を中心に説明します。
問二【解答例】(227字)
「ことばが私自身だ」とは、人間の考え方、感じ方、他者との関わり方が、ことばと切り離せないという意味である。人はことばによって世界を区切り、自分の感情を理解し、他者の立場を想像する。したがって、ことばは外から使う道具ではなく、自分の内面や人格を形づくるものだといえる。どの語を選び、どのように語るかには、その人の経験や価値観が表れる。ことばを学ぶことは、単に表現技術を増やすことではなく、自分がどのように考え、どのように他者と生きるかを学ぶことなのである。



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