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上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 編入学試験 2022年度 小論文 過去問解説

【問題概要】

上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 編入学試験 2022年度の小論文過去問です。

【設問文全文】

以下の文章を読んで、問いに答えなさい。下の図は、国連開発計画(UNDP)が発表した2020年度人間開発報告書から引用したものである。現在の人間開発最高位グループの国々は、より大きな圧力をより大きな規模で地球に及ぼし、地球に対しての大きなリスクとなっている。また、地球への圧力を考えると、現在の人間開発中・低位グループの国々が同じように発展する道は存在しない。一方で、人間開発の不平等は現在も拡大を続けており、そのこと自体が不正義であり、この社会的不均衡と地球の不均衡は互いを悪化させる関係にある。人間開発報告書は、双方の国々が空白の空間に向かうべきであると指摘している。

【問い】図の国々が、それぞれ空白の空間に発展していくためには、何をどのようにすべきか、できるだけ具体的に論じなさい。

問い【解説】

5STEPs法での書き方

STEP1で空白の空間の意味、STEP2で高開発国、STEP3で中・低開発国、STEP4で国際協力、STEP5で結論を述べます。

問い【解答例:5STEPs段落構成】(713字)

STEP1

 図が示す空白の空間とは、高い人間開発を実現しながら、地球への物質的負荷を抑えた状態である。現在の高開発国は豊かな生活を実現しているが、大量の資源とエネルギーを消費している。一方、中・低開発国には人間開発を高める正当な必要があるが、高開発国と同じ資源多消費型の道を進めば地球環境は耐えられない。

STEP2

 高開発国がすべきことは、まず消費と生産の構造を変えることである。再生可能エネルギーへの転換、省エネ住宅、公共交通、循環型経済、食品ロス削減を進め、マテリアル・フットプリントを下げる必要がある。豊かさを大量消費で測るのではなく、医療、教育、余暇、地域の安全など生活の質で測る方向へ移るべきである。

STEP3

 中・低開発国には、人間開発を高めるための投資が必要である。基礎教育、保健医療、安全な水、電力、女性の就学、雇用機会を整えることが優先される。ただし、化石燃料依存の工業化だけを後追いするのではなく、太陽光など分散型エネルギー、地域農業、公共交通、デジタル技術を活用した低負荷の発展を目指すべきである。

STEP4

 そのためには、国際協力が不可欠である。高開発国は、過去に多くの資源を使って成長してきた責任を踏まえ、技術移転、気候資金、債務軽減、公正な貿易条件を提供する必要がある。中・低開発国だけに環境負荷削減を求めるのは不公平である。

STEP5

 結論として、空白の空間に向かうには、高開発国は過剰な消費を減らし、中・低開発国は人間開発を環境負荷の低い形で進める必要がある。両者に共通するのは、成長をGDPだけで測らず、人間の尊厳と地球の限界を同時に考えることである。持続可能な発展とは、貧しい国に我慢を求めることではなく、豊かな国の生活様式も含めて変えることである。

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