【問題概要】
上智大学 外国語学部 ポルトガル語学科 公募制推薦入試 2022年度の小論文過去問です。
【設問文全文】
ポルトガル語圏に関する基礎的知識を問う設問を含む小論文。設問(1-H)に答えなさい。
4. 二重下線部(ア)〜(イ)について、それぞれ以下の問いに従って述べなさい。
(ア)「多様性に富む社会」であることの良さは何であるか、また、それゆえに生じるだろう課題について、自由に論じなさい。(200字以内)
(イ)日本在住のブラジル人の人々の生活状況について、本文に書かれていること以外であなたの知っていることを述べなさい。(100字以内)
H. 外国研究としてポルトガル語およびポルトガル語圏の知識を身につけることは、どのような社会的意義があるでしょうか。まず一般的な見解について述べ、続いてあなた自身が関心のある国や地域およびテーマを挙げて具体的に説明しながら、論じなさい。(400字以内)
4(ア)【解説】
200字以内なので、良さと課題を均等に入れます。
4(ア)【解答例】(199字)
多様性に富む社会の良さは、異なる言語、文化、価値観を持つ人々が出会い、新しい考えや働き方を生み出せる点にある。外国につながる人々の経験は、地域や学校に国際的な視野を与え、少数者への想像力も育てる。一方で、言語の壁、教育格差、雇用の不安定さ、差別や孤立も生じやすい。互いの文化を尊重するだけでなく、生活上の不利益を減らす仕組みが必要である。多様性を力にするには、教育支援、地域交流の制度が必要である。
4(イ)【解説】
100字以内なので、生活状況を教育・雇用・地域に絞ります。
4(イ)【解答例】(91字)
日本在住のブラジル人には、製造業で働く人が多く、景気変動の影響を受けやすい。子どもの日本語教育、進学、母語保持、地域での孤立も課題である。自治体や学校、NPOによる支援が重要である。
H【解説】
400字以内なので、一般的意義から自分の関心へつなげます。
H【解答例】(363字)
ポルトガル語圏を学ぶ社会的意義は、日本社会を欧米中心の国際理解から広げる点にある。ポルトガル語はブラジル、ポルトガル、アンゴラ、モザンビークなどで用いられ、移民、資源、環境、開発、文化交流を考える手がかりになる。特に関心があるのは日本在住ブラジル人の教育問題である。日本にはブラジルにルーツを持つ子どもが多く、日本語習得、母語保持、進路選択の課題を抱える場合がある。ポルトガル語圏の知識を身につければ、彼らを単なる外国人労働者の家族としてではなく、歴史と文化を持つ隣人として理解できる。また、ブラジルのアマゾン開発や都市文化を知ることは、環境、格差、移民という地球規模の課題を考える助けにもなる。外国研究は遠い国を知るだけでなく、日本の地域社会の多文化共生を支える実践的意義を持つ。言語を学ぶことは、支援や交流の入口にもなる。



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