【問題概要】
上智大学 外国語学部 ドイツ語学科 カトリック高等学校対象特別入試 2021年度の小論文過去問です。
【設問文全文】
以下の文章を読んで設問に答えなさい。課題文は、急速に少子高齢化が進む日本において、労働力不足を補う移民の受け入れ、技術革新による生産性向上、多文化共生や経済成長のあり方など、将来の日本社会の選択肢を論じている。
設問1. 以上の文章を要約しなさい(400字以内)。
設問2. 将来、日本の社会は移民とどうかかわっていくのがよいですか。本文の内容を踏まえた上で、あなたの考えを説得的に論じて下さい(400字以内)。
設問1【解説】
少子高齢化、移民、技術革新、社会選択を400字以内で整理します。
設問1【解答例】(367字)
本文は、少子高齢化が急速に進む日本で、将来の社会をどう維持するかを論じている。人口減少と高齢化により、労働力不足や社会保障の担い手不足が深刻化する。対応策として、移民の受け入れ、技術革新による生産性向上、生活様式の転換が考えられる。移民を受け入れれば労働力や消費が増え、多文化共生の可能性も広がるが、社会的摩擦や格差拡大も起こりうる。技術革新は労働力不足を補うが、雇用や所得分配に影響する。経済成長を続ける社会、多文化共生を進める社会、時間に追われない生活を重視する社会など、目標に応じて選択は異なる。現実には複数の変化が同時に進むため、社会の方向性を意識的に選ぶ必要がある。人口構造の変化は避けられないが、対応の仕方は選べる。どの未来を望むかは、経済成長、多文化共生、生活の豊かさのどれを重視するかによって変わり、唯一の正解はない。
設問2【解説】
移民を労働力ではなく生活者として扱う立場を示します。
設問2【解答例】(362字)
私は、日本社会は移民を一時的な労働力としてではなく、共に生活する住民として受け入れるべきだと考える。少子高齢化の下で、介護、建設、農業、サービス業などの人手不足を技術だけで補うことは難しい。移民の受け入れは必要である。しかし、低賃金労働を担わせ、権利や家族生活を軽視すれば、社会は分断される。本文が示すように、移民受け入れは経済成長だけでなく、どのような社会を望むかという選択である。日本語教育、医療、教育、住宅、労働権の保障を整え、地域で交流できる制度を作るべきである。加えて、日本人側も異文化理解を学び、偏見を減らす努力が必要である。移民の子どもの教育や相談体制も整えたい。技能や文化を持つ人々と共に社会を作る視点が必要である。移民を管理対象ではなく社会の構成員として扱うことが、持続的で公正な関わり方だといえるだろう。



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