【問題概要】
上智大学 外国語学部 ポルトガル語学科 カトリック高等学校対象特別入試 2018年度の小論文です。
【設問文全文】
[設問] ※解答は別添の解答用紙に、必ず設問の番号とともに記入すること。1. 傍線部について、次の問いに答えなさい。(1)「区役所」「病院」「教育支援」について、具体的にどのような支援が行なわれているか、本文で述べられていることを参考にしてそれぞれ説明しなさい。(2) ジョナスさんが伊藤さんに「病院」での通訳を依頼する理由を述べなさい。2. 傍線部について、伊藤さんのような背景を持つ人びとに関し、あなたが知っていることを述べなさい。3. 傍線部について、批判的な立場から意見を述べなさい(100字以内)。4. 傍線部について、これを実現させるためにはどのような行政の対策、企業の努力、市民の活動が必要であると考えるか、あなたが大学で学びたい事柄と結びつけながら自由に述べなさい(200字以内)。問1【解説】
本文に即して行政・医療・教育の支援を分けて整理します。
問1【解答例】(119字)
区役所では、外国にルーツを持つ住民が行政手続を理解できるよう、窓口での通訳や書類作成の補助が行われる。病院では、症状や治療方針を正確に伝える医療通訳が必要になる。教育支援では、子どもの日本語学習、学校生活、進路相談を支える活動が行われる。
問2【解説】
医療場面では誤訳が健康被害につながるため、信頼できる通訳が必要です。
問2【解答例】(100字)
病院では、症状、検査、治療、薬の説明を誤解すると、命や健康に直接関わる。日常会話ができても医療用語は難しく、本人や家族だけでは不安が残るため、ジョナスさんは信頼できる伊藤さんに通訳を依頼するのである。
問3【解説】
移民背景を持つ支援者の強みを、言語と経験の両面から述べます。
問3【解答例】(90字)
伊藤さんのような人びとには、外国語能力だけでなく、移民としての経験や地域社会での生活感覚がある。日本語や制度に不慣れな人の不安を理解し、行政、医療、教育との間をつなぐ存在になれる。
問4【解説】
100字以内なので、善意依存への批判を一つに絞ります。
問4【解答例】(90字)
支援を市民の善意だけに頼るべきではない。無償の活動に依存すれば、通訳の質や継続性が不安定になり、責任の所在も曖昧になる。公的制度として専門性を評価し、報酬や研修を整える必要がある。
問5【解説】
行政・企業・市民の三者を挙げ、大学で学びたいことと接続します。
問5【解答例】(181字)
行政は多言語窓口と医療・教育通訳の制度化を進め、企業は外国人労働者に日本語学習と相談の機会を保障すべきである。市民は地域の交流や情報提供に参加できる。私は大学でポルトガル語圏の社会、移民の歴史、地域における共生の課題を学びたい。言語だけでなく文化的背景を理解し、行政や医療、教育の現場で人をつなげる支援に関わり、地域での孤立を減らす実践を具体的に着実に進めたい。



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