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大阪府立大学 現代システム科学域環境システム学類 前期日程 2020年度 小論文過去問解説(焼畑と伝統の変化)

大阪府立大学 現代システム科学域環境システム学類 前期日程 2020年度 小論文過去問解説(焼畑と伝統の変化)

設問一-問一【解説】

設問条件の判定

  • 制限字数: 150字以内
  • 意見論述の要求: なし
  • 選択テンプレート: 自由形式
  • 判定根拠: 焼畑の休閑期間について、文中の記述と図に基づき、望ましい年数と理由を説明する問題であるため。

設問文

焼畑の休閑期間(放棄した焼畑をつぎの焼畑に使用されるまで放っておく期間)は何年くらいが望ましいか。文中の記述・図に基づき、望ましい年数とその理由を150字以内で説明せよ。

解答プロセス

課題文と図は、焼畑後の植生が草本から低木、二次林へと遷移し、時間をかけて土地の生産力が回復することを示す。問一では、短すぎる休閑を避け、森林が十分に回復する年数を理由とともに述べる。

設問一-問一【解答】

休閑期間は少なくとも20年程度が望ましい。図では、焼畑直後の土地は草本が優占し、その後低木や先駆樹種を経て二次林へ移る。20年ほど経つと樹木が育ち、土壌や植生がかなり回復して、再び焼畑に使える状態に近づくためである。

字数カウント: 108字

設問一-問二【解説】

設問条件の判定

  • 制限字数: 200字以内
  • 意見論述の要求: なし
  • 選択テンプレート: 自由形式
  • 判定根拠: 人口増加によって休閑期間が短くなる場合の問題を、文中の記述と図から推測する説明問題であるため。

設問文

もし、人口が増大し、焼畑のための土地が不足し、問一の休閑期間を短くすることになると、どのような問題が起きると推測されるか。文中の記述・図に基づき、200字以内で説明せよ。

解答プロセス

休閑期間を短縮すると、植生が十分に遷移せず、樹木や土壌が回復しないまま再利用することになる。答案では、地力低下、収量低下、森林回復の遅れ、さらに土地不足が進む悪循環を説明する。

設問一-問二【解答】

休閑期間を短くすると、土地が草本や低木の段階にとどまり、二次林として十分に回復しないまま再び焼かれる。すると土壌の養分や保水力が戻らず、作物の収量が低下する。さらに植生の回復が遅れ、利用できる土地がますます少なくなるため、より短い周期で焼畑を行う悪循環が生じると推測される。

字数カウント: 137字

設問二-問一【解説】

設問条件の判定

  • 制限字数: 200字以内
  • 意見論述の要求: なし
  • 選択テンプレート: 自由形式
  • 判定根拠: ワルガイ・ナバとラルガイ・ナバそれぞれの過去を、本文に即して説明する問題であるため。

設問文

ワルガイ・ナバ、ラルガイ・ナバは、モシ族の首長の地位名称である。傍線部①「こうした変化を生じさせた過去」に関連し、ワルガイ・ナバとラルガイ・ナバそれぞれがたどった過去について、文意に即して200字以内で説明せよ。

解答プロセス

本文では、現在はワルガイ・ナバの方が儀礼や宮廷機構を整え、伝統的に見える。しかし過去をたどると、ワルガイ側は長く統一支配がなく、現在の居住地に定着したのも比較的新しい。一方、ラルガイ側は古い伝承や系譜を保ち、ワルガイを破った過去もある。現在の外見と歴史の違いを対比する。

設問二-問一【解答】

ワルガイ・ナバは現在、宮廷機構や儀礼を整え、伝統的首長らしく見える。しかし過去には祖先がいくつかの村に割拠し、統一された首長支配は長く存在せず、現在の居住地に定着したのも比較的新しい。これに対しラルガイ・ナバは、外見上は簡素だが、枝分かれ以前からの系譜や伝承を比較的よく保ち、ワルガイを戦いで破った過去も持っていた。

字数カウント: 158字

設問二-問二【解説】

設問条件の判定

  • 制限字数: 300字以内
  • 意見論述の要求: なし
  • 選択テンプレート: 自由形式
  • 判定根拠: 「伝統的」とされるものを担う当事者と、外から規定する者がどのように欺かれるかを、本文の具体例に即して説明する問題であるため。

設問文

傍線部②において触れられているモシ族の「伝統的」な儀礼や慣行によって、あるものを伝統的として担う当事者と、それを外から伝統的なものとして規定する者は、それぞれ、どのように欺かれたのか。文意に即し、また、文中に示された具体的な事例を示しながら、300字以内で説明せよ。

解答プロセス

本文は、「伝統的」に見えるものが実は固定的な過去の保存ではなく、歴史の中で作られ変化したものだと述べる。当事者は、儀礼や慣行を担うことで、それが古くから変わらないものだと思い込みやすい。外部の観察者は、現在の華美な儀礼や宮廷機構を見て、ワルガイ・ナバをより伝統的と判断しやすい。しかし過去を調べると、ラルガイ側の方が古い伝承を保っている。

設問二-問二【解答】

当事者は、自分たちが担う儀礼や慣行を古くから変わらない伝統だと考え、その伝統自体も歴史の中で作られ変化してきたことを見失う点で欺かれる。外から見る者は、現在の形だけを見て、伝統を固定的なものとして判断する点で欺かれる。たとえばワルガイ・ナバは華美な衣装、宮廷機構、多くの楽師や儀礼を備えるため、外見上は伝統的に見える。しかし過去をたどると支配は長く不安定であり、むしろ簡素に見えるラルガイ・ナバの方が系譜や伝承を保っていた。このように、現在の形式だけで伝統性を判断すると誤る。

字数カウント: 238字

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