大阪府立大学 現代システム科学域環境システム学類 英語小論文型前期日程 2021年度 小論文過去問解説(ハチの知能とピダハンの時間)
設問一・問一【設問文】
問一 傍線部「みんなに読んでもらう価値がある」とはどのようなことか、本文の内容を踏まえて50字以内で説明しなさい。
設問一・問一【解説】
学術雑誌の論文は、査読を経て、すでに知られていることの繰り返しでなく、証拠に基づく新しい知見として認められた場合に掲載される。したがって「価値」とは、研究として共有する意味があるということである。
設問一・問一【解答プロセス】
- 設問条件の整理: 50字以内で説明する。
- 対応方針: 新しさ、証拠、学術的共有を入れる。
- 答案構成: 価値の内容を一文でまとめる。
- 確認: 人気があるという意味にしない。
設問一・問一【解答】
新しい発見が証拠に支えられ、研究者に共有する意味があること。
字数カウント: 31字
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設問一・問二【設問文】
問二 ハチが無作為(でたらめ・ランダム)に花を選んだ場合には、砂糖水があった場所に行く確率は25%になる。25%なのは、「花畑」には全部で8の花があり、そのなかで砂糖水があった花は2、つまり全体の4分の1だからである。無作為に花を選ぶハチが、偶然に砂糖水があった場所に行く確率を図示したのが図6である。また、新しい実験の結果は表1にまとめてある。このデータに図3の確率計算式を適用して、ハチが「花畑」で、トレーニング時に砂糖水があった場所に行く確率を図6にならって図示しなさい。
設問一・問二【解説】
この設問は作図問題である。答案では、表1の各条件について、砂糖水があった場所を選んだ割合を計算し、無作為選択の25%を基準線として比較するグラフを作る必要がある。
設問一・問二【解答プロセス】
- 設問条件の整理: 表1のデータに確率計算式を適用し、図6にならって図示する。
- 対応方針: 選択回数に占める正しい場所への訪問割合を求める。
- 答案構成: 横軸に条件、縦軸に確率を置き、25%の基準を示す。
- 確認: 無作為の場合の25%と実験結果を比較できる図にする。
設問一・問二【解答】
作図では、表1の各実験条件について「トレーニング時に砂糖水があった場所へ行った回数 ÷ 全訪問回数 × 100」を計算し、縦軸にその確率、横軸に条件をとる。図6にならい、無作為に選んだ場合の25%を基準線として引く。実験結果が25%を上回れば、ハチが砂糖水の場所を偶然以上に選んだことを示す。
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設問一・問三【設問文】
問三 2つの実験から得られた結論を、200字以内で説明しなさい。
設問一・問三【解説】
二つの実験は、ハチが単に色や配置に反応しているだけでなく、花の関係や位置を学習している可能性を示す。子どもたちの研究は、仮説を立て、実験で確かめ、グラフで示すという科学的手続きを備えている点が重要である。
設問一・問三【解答プロセス】
- 設問条件の整理: 二つの実験から得られる結論を200字以内で述べる。
- 対応方針: ハチの記憶・学習と、偶然以上の選択をまとめる。
- 答案構成: 実験結果、結論、意義の順に書く。
- 確認: 断定しすぎず、実験結果から言える範囲にする。
設問一・問三【解答】
二つの実験から、ハチは花を無作為に選んでいるのではなく、トレーニング時に砂糖水があった場所を学習し、偶然以上の確率でその場所に向かうことが分かる。これは、ハチが単純な刺激反応だけでなく、花の位置や関係を記憶して行動している可能性を示す。したがって、ハチの知能を調べる研究として共有する価値がある。
字数カウント: 147字
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設問二・問一【設問文】
問一 本文中に二箇所ある空欄①には同じ言葉が入る。あてはまる言葉を、本文中から抜き出して七字で書きなさい。
設問二・問一【解説】
設問二の文章は、未来や過去を前提としないピダハンの暮らしを扱う。空欄には、本文の中心概念である「直接体験の原則」が入る。
設問二・問一【解答プロセス】
- 設問条件の整理: 七字で本文中から抜き出す。
- 対応方針: ピダハン文化を理解する切り口の語句を答える。
- 答案構成: 語句のみを示す。
- 確認: 言い換えない。
設問二・問一【解答】
直接体験の原則
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設問二・問二【設問文】
問二 傍線②「物質的に豊かなはずの世界こそ、ごく一部の人間が富を独占し、多くの人びとが飢えて」いるのに対して、狩猟採集民の社会はどのような社会であるとサーリンズは考えているか。本文の内容を踏まえて、120字以内で説明しなさい。
設問二・問二【解説】
サーリンズは狩猟採集民を、貧しい社会ではなく、欲望が限定され、必要を満たすための労働が少なくてすむ「原初の豊かな社会」として捉えた。豊かさを物質量だけでなく欲望と充足の関係から考える点が重要である。
設問二・問二【解答プロセス】
- 設問条件の整理: サーリンズの考えを120字以内で説明する。
- 対応方針: 欲望の限定、必要の充足、労働の少なさを入れる。
- 答案構成: 物質的豊かさとの対比でまとめる。
- 確認: 狩猟採集民を単に貧しいとしない。
設問二・問二【解答】
サーリンズは、狩猟採集民の社会を、物が少ないから貧しい社会ではなく、欲望が限定され、必要なものを少ない労働で満たせる社会だと考えた。豊かさは所有量ではなく、欲望と充足の関係で決まるのである。
字数カウント: 93字
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設問二・問三【設問文】
問三 傍線③「未来や過去を前提とした生産主義的な生き方」とは何か、本文の内容を踏まえて、120字以内で説明しなさい。
設問二・問三【解説】
生産主義的な生き方とは、将来のために蓄積し、過去から未来へ直線的に進む時間感覚の中で、より多くを生産し続けようとする生き方である。ピダハンの直接体験に基づく暮らしと対比される。
設問二・問三【解答プロセス】
- 設問条件の整理: 本文を踏まえ、120字以内で説明する。
- 対応方針: 未来、過去、蓄積、効率、生産を入れる。
- 答案構成: 時間観と生活様式を結びつける。
- 確認: 単なる勤勉さとして書かない。
設問二・問三【解答】
未来のために現在を使い、過去の蓄積を前提に、限られた時間でより多くを生産しようとする生き方である。直線的な時間感覚に従い、保存、計画、効率を重視する点で、直接体験に基づく暮らしと対比される。
字数カウント: 97字



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