- 議論の整理・・・
ある特定の地域でしか受け入れられない物語として、都市伝説が存在する。それらは、事実に反していたり、現実味がなかったりするが、その話が広まっている集団にとっては、口裂け女の様に、現実味はないが理解できなくはないものとして受け入れられることが多い。
- 問題発見・・・
では、都市伝説についてステレオタイプからどのように分析することができるだろうか。
- 論証・・・
私はこれらの問題を解決するためには、都市伝説の広まっている地域に対する知識を前提とし、その都市伝説がどのようなものであるかを考察することが重要であると考える。たとえば、文化人類学の専門家である小長谷英代教授は大規模量産品店で販売する商品には、毒蛇が潜む毛布や衣類、敷物などの安価な輸入品があるというもので、これが日本製の場合がこの時期アメリカ各地で報告されている。ただ、こうした製品の出所としては日本だけではなく、ベトナム、パキスタン、インド、韓国、中国他、という設定がある。つまり、この時期これらアジア諸国からの軽工業品の輸入が増加する反面、一般のアメリカ人にとってアジアは非常に遠く、得体の知れないエイリアン的な存在で、日本はその一部として漠然と捉えられていたことを示す。”The Snake in the Blanket,でも明らかなように、urban legendsはエスニックステレオタイプ、さらにはアメリカ社会の根底にある人種問題のひずみまでを露呈することが多い。と述べている。[1]
- 結論・・・
そこで、都市伝説について、その集団のステレオタイプを専門的に研究するため、文化人類学について専門的知識に富む貴学社会科学部の小長谷英代教授の下で、上述の問題点を整理するべくエスニックステレオタイプについて研究を深めたいと考えている。
貴学社会科学部の小長谷英代研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学社会科学部に入学し小長谷英代研究会に入会することを強く希望する。
[1]小長谷英代著『アメリカのUrban Legendsと日本人像マスメディアとインターネットの作用において』(1998 年)
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