早稲田大学 社会科学部 AO入試 志望理由書 提出例 (周藤真也研究会向け)

  • 議論の整理・・・

言語において、ある物質の提示はその表彰をはらんだものとなる。特に、季節とともに移ろいゆく樹木はその季節や時間の経過という点においてその表象を担うこととなる。

  • 問題発見・・・

では、樹木の表象についてどのように分析することができるだろうか。

  • 論証・・・

私はこれらの問題を解決するためには、日本人の持つ表象に対する知識を前提とし、樹木がその中でどのように取り扱われているのかを整理することが重要であると考える。たとえば、社会学の専門家である周藤真也教授は桜の木は生と死と分かつ象徴的な意味において用いられているであろうことを指摘せざるを得ない。つまり、桜は死者とをつなぐメディアであるとともに、桜は徹底してこのことを忘却するものともなっているのではないのか。死者とを繋ぐメディアであることは平素は忘れてしまい、一年に一度、桜が咲くころにだけ確認すればよい。すなわち、桜の咲く季節になると、あの津波のことを思いだすと。でも、そのとき、そうした桜は、一見、生者の側から死者との繋がりをつけるものであるかの如く位置づけられるのだが、実際のところは逆になる可能性がある。なぜなら、植えた桜を見るとき、海側から山側に植えられた桜を見るとするならば、死者の領域において生者の領域を見る。それは、後世の人たちに、あの桜の木のところまで行けば、生き残ることができることを伝えるとともに、生への徹底した執着と死への徹底した拒否の姿勢がそこにあるように思われるのである。と発表している。[1]

  • 結論・・・

そこで、樹木の表象について、日本人の言語観を専門的に研究するため、社会学について専門的知識に富む貴学社会科学部の周藤真也教授の下で、上述の問題点を整理するべく日本人の死生観について研究を深めたいと考えている。

貴学社会科学部の周藤真也研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学社会科学部に入学し周藤真也研究会に入会することを強く希望する。

 

[1]周藤真也著『鎮魂とは何か -東日本大震災の記憶をめぐる樹木の表象について-』(早稲田大学社会科学学会 2014-03-25)

 

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