- 議論の整理・・・
公共財や共有資源の利用に関する問題はゲーム理論では、個人がその目標を自身に対して設定した場合、社会の非効率化を招くということが指摘されている。その問題は、決して個人が利己的な選択を取る事を非難したものではなく、各個人がその状況において、合理的な判断を下した場合、それが結果社会にとって合理的な判断に繋がるとは限らないという問題である。社会は、社会にとって合理的な判断を個人に選択するために、様々な制度として、その枠組みを作ることによって、個人の合理的な判断をある程度抑制してきた。
- 問題発見・・・
では、公共財についてゲーム理論からどのように分析することができるだろうか。
- 論証・・・
私はこれらの問題を解決するためには、公共財供給ゲーム理論に対する理解を前提とし、それらの制度が、どの様な特質を持っているのかを考察することが重要だと考える
たとえば、ゲーム理論の専門家である上條良夫教授は制度選択手続きのインセンティブ構造について考察するうえでもう1つ重要な点は,制度選択が「いつ」行われるのか,という点である。制度選択が公共財供給ゲームに先立って行われ,事後的な変更が許されないようなケースでは,選択された制度が被験者の貢献度決定行動に影響を与える。その一方で,制度選択が公共財供給ゲームの後に行われるときには,被験者の貢献度決定が制度選択に影響を与える。それゆえ,インセンティブ面から見た両手続きの性質は制度選択のタイミングにより大きく左右されることがわかる。と発表している。[1]
- 結論・・・
そこで、公共財供給ゲーム理論について、社会にとって合理的な判断を選択させる制度を専門的に研究するため、ゲーム理論について専門的知識に富む貴学政治経済学部の上條良夫教授の下で、上述の問題点を整理するべく公共財供給ゲーム理論のシステムについて研究を深めたいと考えている。
貴学政治経済学部の上條良夫研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学政治経済学部に入学し上條良夫研究会に入会することを強く希望する。
[1]上條良夫 竹内あい著『公共財供給ゲームと内生的制度選択 -選択手続きとタイミングの影響に関する実験分析-』(早稻田大學政治經濟學會2007-07-31)
コメントを残す