早稲田大学 教育学部 外国学生入試 志望理由書 提出例(梅永雄二ゼミ向け)

■議論の整理

自閉症スペクトラム症(ASD)に対して学校教育は何ができるだろうか。発達障害に対して特別視線教育の一環に自立支援が挙げられるが、これらは特に高等学校段階や、終了移行支援事業所にとって行われている印象が強い。ソフトスキル領域を含めた移行支援ツールにTTAPがあるが、それらは10代前半での活用報告は少なく、初等教育中等教育での活用が有効かどうかを検証する必要がある。

 

■問題発見

上記の問題意識にのっとって、研究した報告によれば、作業でやることを順序立ててホワイトボードに貼るカードの提示や、そのほかの視覚的指示の例によって自発的な作業や行動を促す支援方略は、はじめはうまくできなかったものの、徐々に自発的な解決行動を引き起こしていることを報告している※1。

 

■論証

つまり、自立支援ツールとして、社会に出るための移行ツールであるTTAPはその発達段階として、初等教育においてもある程度有効であるということだ。TTAPの結果に基づく指導目標や支援の手立てが適切であるか、またTTAPの活用が特別支援学校中学部において有用なものであるか、という点に関して、これらの報告は有用であるという結論を出している。

 

■結論

上記の報告を踏まえると、今まで行ってこなかった自立支援の早期的な学習が可能になるし、その分、児童生徒はより達成感や自己有用感を得られるはずだ。行動の変容が起こる其の前触れが「芽生え」だとしたら、その芽生えはこの自己有用感が原因だと私は思う。自分でできたと思うこと、自分が人の役に立ったということ、これらの要素が絡み合って、よりよい行動を選ぶことができるようになるはずだ。

 

■結論の吟味

上記のような展望のもと、よりよい自立支援の方法や、早い段階からの自己有用感向上プログラムを組み立ててみたい。これらの研究をしてみたいと考え、貴学への入学を希望する。

 

※1小野島昂洋・梅永雄二「TTAPを活用した自閉症スペクトラム症児へのソフトスキルの指導」『自閉症スペクトラム研究』16(2) 2019

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