早稲田大学 文化構想学部 AO入試 志望理由書 提出例(酒井 智宏ゼミ向け)

議論の整理・・・

1990年代から、認知言語学が発展してきた。しかし近年「ことばとは、要するに人間が世界を認識する手段であると同時に、その認識結果の証拠でもある。」と鈴木孝夫が述べた主張について、矛盾が指摘されている。確かにことばは話者は発するものであるため、その人の認識が反映されている。また、言語によって単語や文法は異なっているため、同じ意味のことを述べていても表現の回路が異なる。しかしだからと言って、表現の違いを認知の違いとするのは早計だと言えよう。ことばは往々にして本人が意図するのと別の意味を持つこともある。また地域によって独特な表現方法やイディオムも存在するため、使用言語が異なれば同じことを話しても意味が変わってくる場合がある。つまり自分が生きる社会の文化や歴史を反映した言語という枠組みの中に認識を当てはめているということで、言語それ自体が持つ世界観が強調される。しかしあくまで使用言語種類の違いは意味の切り取り方が違うだけだと言える。

問題発見・・・

上記を踏まえた上で改めて、思考と言語にはどのようなつながりがあるのだろうか。言葉を介さない思考とはどのようなものなのだろうか。

論証・・・

言語の意味について研究するためには、人間のように複雑な言語を持たない他の動物や、言葉を覚える前の幼児についての研究を学ぶのが良いと考えられる。他にも単一言語話者と複数言語話者との比較などが考えられる。

結論・・・

上記について、認知言語学に精通した酒井 智宏教授のもとで研究を進めることを希望する。

酒井 智宏「認知言語学と哲学ー言語は誰の何に対する認識の反映かー」、『言語研究』第144号、日本言語学会。2013年9月、pp.55-81、『英語学論説資料』第47号 (2013年分)、第4分冊 (意味論・語彙・辞書)、2015年11月、pp.315-328.

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