早稲田大学 スポーツ科学部 自己推薦 2018 解答例

設問 

「スポーツ推薦を廃止すべき」という声に対し、あなたはどう思いますか。601字~1000字で述べなさい。

5STEPsでまとめる。

(1) 議論の整理→スポーツ推薦とは

スポーツ推薦とは、部活などのスポーツ競技において好成績を残した学生を対象に学校側が特別枠を設け、優先的に入学させる制度である。スポーツ強豪校といわれる学校にはこのスポーツ推薦を実施している学校が多い。

(2) 問題発見→「スポーツ推薦を廃止すべき」という意見は妥当か

しかし世の中には「スポーツ推薦を廃止すべき」という声もある。この意見は妥当なものなのだろうか。

(3) 論証→学校という場の役割とは(ぱっと思いつく原因から疑問を掘り下げる)

廃止すべき根拠、すなわち「スポーツ推薦」があることによるデメリットとしてひとつ考えられるのは「少ない勉強で高校や大学に入学できる」という不公平さであろう。「受験」とは基本的に、誰もが平等に学力試験を受け、入学可否を決定するものである。純粋な学力以外で入学する者がいれば、一般試験の受験者たちが不平等に思うのも不思議な話ではない。つまり学校という場を「学問研究の場」という意味で捉えた場合、スポーツ推薦というのは邪道であり、学校の質を落とすものであると解釈することができるのだ。
しかし学校とは「学問研究の場」、それだけなのだろうか。例えば学生生活というものを「社会に出るまでの準備期間」と捉えればどうであろう。このとき学校は「社会で活躍する人材を育てる場」である。ここで社会で活躍する人材とは、「学問に秀でた者」なのだろうか。たしかに学問の出来不出来は、わかりやすいひとつの指標である。しかし実際に社会で求められる能力が「学力」だけではないことは、誰の目にも明らかであろう。

(4) 解決策or結論→個性を伸ばす教育の一環として「スポーツ推薦」があってもよい

以上から私は、学校がスポーツ推薦を設けることは十分に意味のあることだと私は考える。知力に自信のある学生が高く評価されるのと同様に、スポーツに自信のある学生が体力や精神力、コミュニケーション能力などにおいて高く評価されることがあってもよいのではないだろうか。

(5) 解決策or結論の吟味→入学後の周囲との学力差に懸念

一方で「スポーツ推薦で自分のレベルに合わない学校に入ったばかりに、授業についていけない」といったギャップが生じることもある。スポーツに打ち込んで個性を伸ばすことも大事だが、学生の本分である学業を軽視してよいわけではない。学校側、受験者側はそれを常に念頭に置き、慎重なマッチングをはかるべきであると私は思う。(864)

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