早稲田大学 スポーツ科学部 自己推薦 2017 解答例

設問 

文を読み、スポーツにおける「個」と「組織」の関係についてあなたが考えるところを601字以上800字以内で論じなさい。

5STEPsでまとめる。

議論の整理→野球部の目的とは

スポーツとは勝ち負けのあるものである。野球部の目的は「練習によって体力や技術を磨き、よい戦績をのこす」ところにある。

問題発見→プレイのできない野球選手が野球部の一員となれたのはなぜか?

そんな中、プレイのできない野球選手が、どうして野球部の一員として認められたのだろうか。

論述→野球部で活躍できる選手とは「野球の技術」をもった選手だけではない(ぱっと思いつく原因から疑問を掘り下げる)

まず、勝負に直接関わるのは「野球の技術」であろう。では、「野球の技術」に優れた選手のみで野球部を揃えれば強い野球部ができるということだろうか。「スター選手を集めたチームの勝率がよくない」というケースは、様々な団体スポーツでみられることである。つまり尊重されるべきは「野球の技術」だけではない。
例えば知識や仲間同士の信頼、強い心といったものも重要であろう。これらは勝敗を決める直接的な要因ではないかもしれないが、日々の練習や本番における精神状態に大きく影響を及ぼす部分であるのは明白である。
こうなると野球部において、高い「野球の技術」を備えた選手が活躍するならば、強い「精神」を備えた選手がいてもよいということになる。「組織」は多数の「個」の集まりである。お互いに長所を発揮し、不足する部分をカバーし合うということが可能なのである。

解決策or結論→様々な「個」こそが「組織」の層を厚くし、唯一無二のものにする

つまり、多様な持ち味をもつ「個」が同じ目標に向かい、各々の能力を発揮することが「組織」の厚みを増すといえる。プレイのできない野球部員は「野球の技術」を学ぶかわりに「精神」を学び、部員のサポートを通して独自の強みを発揮した。他の部員達もまた彼の「個」を認めつつ、各々の強みを伸ばしたことだろう。こうした様々な強みをもつ選手たちが自身を、そして他者を尊重しつつ部活動を運営していくことで、野球部という「組織」が唯一無二のものになるということを筆者は言いたいのであろう。

解決策or結論の吟味→この「個」と「組織」の関係は、社会全体にもいえることである

これは部活動だけにかぎらず、社会全体においてもいえることである。「自分個人にできることは何か」を考え、組織で大きな何かを成し遂げるという経験は、社会に出てゆく彼らにとって大きな学びとなったことだろう。(798)

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