早稲田 人間科学部FACT入試 論述試験 2018 解答例

大問1 

事前課題で実験した内容について説明しなさい。(割愛)

 

大問2 

文章を読んで設問に答えなさい。

2−1 

「課題の困難さ」と「一回の動作の平均所要時間」の関係を表す曲線を描画しなさい。(割愛)

2−2 

(ア)Aが12インチ、Wが0.5インチの場合 (イ)Aが12インチ、Wが2インチの場合 について、一回の所要時間をグラフから読み取り、所要時間を答えなさい。またそれらの点を2−1のグラフ上に描画しなさい。また、(ア)と(イ)で所要時間が異なる理由を説明しなさい。(描画は割愛)

5STEPsの議論の整理でまとめる。

文によると、課題の困難さはA/(W/2)で表される。図2より、課題の困難さが0~140の区間では、課題の困難さが大きくなるほど所要時間が大きくなる。(ア)は課題の困難さが48、(イ)は課題の困難さが12であるので、(ア)のほうが所要時間が大きくなる。これはAが同じ値の場合、Wが大きいほど許容されるずれが大きく、動作に慎重さを要しなくなるからであると考えられる。

2−3 

「A/(W/2)」はどうして課題の困難さを表すと言えるのかを説明しなさい。そのとき、「トレードオフ」という言葉を適切に用いなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

今回の実験で変化させる変数は、ターゲットの中心間の距離Aとターゲットの横幅Wである。この2変数と課題の困難さの関係を見ると、Aが増えるほど課題は困難になり、Wが増えるほど課題が容易になる。つまりAとWはトレードオフの関係ということができ、課題の困難さはA/(W/2)という分数の形で表される。

 

大問3 

あなたは学校で「ゴミ分別の細分化」がもたらす影響を検討することになった。

それぞれ5STEPsの議論の整理でまとめる。

3−1 

「ゴミ分別の細分化」のトレードオフとして生じる問題点を予測し、その理由を述べなさい。

ゴミを捨てる人の負担が増えること。
今まで4種類であった分別種類数が増えるということは、捨てるゴミがどこに分別されるべきであるか迷う場面が増えるということであるから。あまりに細かく分類しすぎると、分別を適当にしたり、誤った分別がなされるリスクが上昇すると予想される。

3−2 

3−1の問題点を踏まえた上で、ゴミ分別行動に影響を与える要因を抽出し、その理由を述べなさい。

ゴミの分別種類についての学生の理解度。
ゴミを捨てる人が間違いなく、また悩むことなく分別できるならば、細かな分別種類数の設定は高い効果を発揮する。一方で理解度が低い場合、分別は正確性に欠ける結果となり、細かな分別種類数の設定は効果を発揮しないと考えられる。

3−3 

3−2の要因を踏まえた上で、「ゴミ分別の細分化」において最適な分別種類数を決定する実験計画を立案しなさい。ただし、あなたの学校で実行可能なものを提案すること。

分別種類数を決定するため、全クラスでゴミ分別の理解度調査アンケートを実施する。アンケートでは、想定しうる全ての分別種類を選択肢として設定する。例として「可燃ごみ」「不燃ごみ」「びん」「アルミ缶」「スチール缶」「古紙」「プラスチック」「ペットボトル」などである。設問として、想定される様々なごみの写真を10問ほど載せ、それらが選択肢のどの分別種類に属するかを答えてもらう。例えば設問が蓋のついたペットボトルの写真なら、「ペットボトル」と「プラスチック」に○がついていたら正解とする。この結果を各クラス集計し、100%近い数値で正しく分別されている設問の項目についてのみ分別種類を採用する。
このように「学生のほぼ全員が迷わず分別できる」ラインを把握することにより、負担にならない程度の分別種類数を決定することができ、効果的な分別の細分化が可能となると期待される。

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