上智大学 神学部神学科 AO入試 佐久間勤ゼミ向け

  • 議論の整理

聖書は長い年月に耐えながら伝承されてきた文学作品としての力強い一面を持っている。それは古代から連綿と続く人類の叡智を内包しており、聖書を物語的に読み取ることで時代を超えた不変の真理を見出すことが可能となるかもしれない。聖書を精密に読み解く際に欠かせないのは修辞分析である。レトリックの奥に隠された語り手の意図を見つけることで、聖書理解は深まっていく。そして、聖書の新たな解釈を見出すことは自身の宗教的基盤を確固たるものにしていくと私は考える。

  • 問題発見

聖書の物語論的解釈という領域において、佐久間教授は聖書における病と癒しというトピックに焦点を絞り、当時の人々がいかに疾病と付き合ってきたのかを原典の表現から解き明かし、遠い古代の物語に彩りを与えることで聖書理解の入り口を設けてきた。また、病に関わる人々の描写を俯瞰的に解釈することで、病から救われるには何が必要であるのかという真理を提示している。このような例をとってみても聖書の修辞分析は多くの意義を持っているといえる。それでは、聖書の修辞表現はどのような文化的背景から生まれたのだろうか。

  • 論証

橋本と八木橋は旧約聖書に見られる修辞表現のうち、メタファーとメトメニ―に注目して修辞分析を行っている。これらの表現は書き手の経験的知識に基づくという特徴をもっており、日常の概念化によって生まれるものである為にその文化的背景を反映していると考えられる。このような文化を色濃く反映した表現は場所や時代の異なる読み手からの多様な解釈を受けやすく、注意が必要である一方で字面以上の情報を持っている為、私もメタファーやメトメニーに注目した修辞分析を行いたいと考えている。

  • 結論

この研究を通して、自身の聖書理解を深め、聖書に含まれる知恵を実践していくことを期待している。

  • 結論の吟味

上記研究を行うにあたって、これまで貴学において主に旧約聖書の修辞分析をテーマに数多くの研究を行ってきた佐久間教授のもとで学ぶことを強く希望する。

参考文献

佐久間勤 (2014) 「聖書に学ぶ:病と癒し」『藤女子大学紀要』 15, 27-45

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