議論の整理(要約)
話し手が自分や相手をどのように言語で表現しているのか調査したところ、人称代名詞を使うことは少なく、代わりに資格や地位をあらわす言葉が多かった。ヨーロッパの言語では、話し手が自分を表現するときは基本的に一人称代名詞を使用する。この結果から、この文章では、日本人の他者思考型の大勢順応主義のあらわれであると考えている。日本人は、相手が誰であろうと、自分より上か下かを考える。これが分からないとき、気持ちが不安定になることも少なくない。
問題発見
他者と関係性を築くとき、日本人はどのように自己理解するのだろうか。それにより、外国人と接するとき、どのような難しさに直面するのだろうか。
論証
この文章でも指定されているように、日本人が他者と関係性を築くとき、相手と自分の上下関係を意識する。なぜなら、相手が自分よりも「上」である場合、敬称だけではなく、尊敬語や謙譲語など、すべての言葉の表現を気にする必要があるからだ。一方、相手のほうが「下」だと思ったら、緊張を解きほぐすためにフランクな表現を使う。そのため、年上だと思っていた相手が年下だと分かったら、それまでの自分の言葉遣いに違和感を抱き、混乱してしまうこともある。
外国では、相手を地位や資格よりも、その人の名前で呼ぶ傾向がある。また、日本語のように尊敬語や謙譲語が存在しない言語も多い。年齢や立場の違いに関わらず、日本人からすると友だちのように接する姿をよく目にする。そのため、このような外国語の特性に慣れていない日本人は、外国人が自分を侮辱した、敬意を払っていないと思い、嫌な気持ちになることがある。
結論
外国人と接するとき、自分のほうが「上」であるのに、相手が適切な言葉を使用していなくても気にしてはいけないと思う。なぜなら、地位や資格で言葉の表現を変えるのは日本独自の習慣であり、世界スタンダードではないからだ。
吟味
しかしながら、外国人が日本に関わる仕事をしている、日本に住む気持ちがある場合、ゆっくりでいいので教えていくことも大切だろう。
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