2019年 上智大学推薦入学試験(公募制) 外国語学部・フランス語学科 小論文 解答例

設問4

議論の整理

この文章の筆者は、海外では外国語が話せないと高い収入の職業に就けないが、日本の場合、日本語だけでも高収入や高地位を得られると述べている。その理由として、日本が島国であること、そして国内市場が巨大であることを挙げている。ただし、日本の場合、出身地と学歴が収入や地位を左右しており、海外の外国語能力と同じように機能している。とくに学歴は、西洋の学問を支持する左派知識人と、それを学んでいない右派知識人という、ふたつのグループを生み出した。

問題発見

筆者は、日本では外国語を学ばなくても高収入や高地位を得られると考えているが、本当にそうであろうか。私たちがフランス語を学ぶ意義はどこにあるのだろうか。

論証

日本の場合、よりよい仕事を得ようとするとき、外国語能力よりも出身地や学歴のほうが影響は大きいというのが筆者の考えである。確かに、ある時期まではその通りであったが、現在は、外国語能力の有無により格差があらわれていると考える。

企業の多くは海外進出を視野に入れており、外国人とのやり取りをする必要性も高まっている。もちろん、日本語のみであっても、高い専門性や独創性があれば、それが武器になることもある。とはいえ、多数の就業希望者が、よりよい仕事に就こうとするとき、少なくとも英語能力は問われることが増えている。

そのうえで、フランス語能力は、フランスだけではなく、フランス語圏に属するヨーロッパ諸国やアフリカ諸国においても発揮できる。フランス語は、英語能力では開拓できなかった、新たな市場やニーズを掘り起こすことにつながる。

結論

フランス語を学ぶことで、未開拓のエリアを中心に企業などがグローバルに展開する助けになる。それは、私たちフランス語を学ぶ者たちが、語学だけではなく新たなことにチャレンジするためのスキルを備える必要があることを意味する。

吟味

私は、フランス語を学びながら、国際開発やビジネスに関する知識や実践を積み重ねていきたい。(817文字)

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