2019年 上智大学推薦入学試験(公募制) 外国語学部・ロシア語学科 小論文 解答例②

問3

議論の整理

人工知能は、日本のみならず世界で注目を集めている。将棋の世界でも人工知能とプロ棋士による対局がたびたび行われ、人工知能が勝利したことでも話題となっている。人工知能に組み込める複雑なパターンは、その道の名人と称される人であっても読み切れないことが明らかになりつつある。そのため、人工知能のほうが優勢となるなか、人間の知能が果たす役割や、これからの人口知能と人間の共存の仕方などが問い直されている。

問題発見

人工知能の未来はどのようになっているだろうか。現在、人間がおこなっている仕事を、将来は人工知能が代わりにすることになるのだろうか。

論証

私は、未来の人工知能は、人間の代わりに仕事ができるほど発達していると考える。ただ、これは研究レベルの話であり、実際に人間から人工知能に置き換える流れは、それほど加速しないと思っている。

その理由が、人工知能があらゆる仕事を請け負うようになると、大多数の人間が仕事を失い、国の経済が機能しなくなるからだ。人間は労働の対価として金銭を受領している。そして、そのお金を使って買い物をしたり、飲食を楽しんだり、娯楽に興じたりしている。お金を得られるのが一部の人だけになると、消費が停滞してしまうので、技術的に可能であっても、あえて全面的には取り入れないのではないだろうか。

ただし、すべての国が社会主義国家になり、最低ラインの生活を地球規模で補償することを選んだら、人工知能が人間に変わって労働する未来もありうると考える。

結論

結論として私は、技術的に人工知能が人間に変わって労働することは可能となるが、国家経済を維持するために、あえて全面的には取り入れないと考えた。可能性として、地球規模で、人工知能を受け入れることを前提に、国の形を変えるという未来も存在する。

吟味

すべての国が、人工知能を受け入れることを前提に、国家の政治・経済・社会の仕組みを変えることができるから、私たちの生活がどのようになるのかが気になった。(825文字)

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