2019年 上智大学推薦入学試験(公募制) 外国語学部・ロシア語学科 小論文 解答例①

問2

議論の整理

この文章によると、日本は専門家を尊重する国である。そのため、テレビで事件について報道したり、特別なできごとについて取り扱ったりするとき、その道の専門家をゲストとして呼ぶことが大多数である。しかしながら、海外では、特別な報道がある場合も、通常のコメンテーターで済ますことが多いとされている。日本の専門家を尊重する姿勢について、初心者や愛好家の視点が抜けることになるのではないかと、疑問を呈している。

問題発見

私は、プロ野球が好きで、よくテレビ中継やニュースの解説を観ている。そのとき専門家の解説は、技術的な面に偏っており、にわかファンにとっては敷居が高くなっていると感じることがある。

論証

プロ野球の解説は、スター選手であったり、選手として開花しなかった人だったりするが、大部分が元プロ野球選手によるものである。プロ野球の世界では、実際に選手として活動していた人が専門家として位置づけられている。

プロ野球選手のなかでも、とくに頭脳派と言われていた人が、解説者として重宝される傾向がある。そのような人による解説は、経験に基づく専門的な切り口であることが多い。ある程度、野球に精通している視聴者はその解説を理解できるが、かなり限定的になるだろう。

私は、プロ野球が好きだと言ったが、実際に野球をしているわけではなく、選手の人間的な魅力にひかれてファンになった。そのため、専門家による技術的な解説よりも、野球が好きな芸能人の解説のほうが、選手のエピソードが多いため楽しめる。

結論

このような理由から、日本における専門家重視の考え方は、ファン層を限定させてしまう。初心者や愛好家の視点に立つのであれば、専門家とは異なる立場の解説も大切である。

吟味

プロ野球などのスポーツ・娯楽、新型コロナウィルスのような医療、消費税や株価変動などの経済など、どの分野を扱うかにより専門家の必要性が変わってくるのではないだろうか。(801文字)

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