上智大学 外国語学部 フランス語学科 外国人入試 2016年 小論文 解答例

設問4

筆者の議論をもとに、あなた自身の外国語学習を振り返って、思うところを記述しなさい。(900字)

議論の整理→筆者の外国語学習に対する整理

筆者の「フランス語ができるから論争をしたのではなく、論争をしたからフランス語で意見を言えるようになった」という文章は、外国語を「使った」ことのある人間からすると極めて納得ができる表現ではないかと思う。外国語を知識として知っていることと、実際に通じる体験とは別のものだろう。

問題発見→外国語を話すことと使うことの違いは?

では果たして、外国語を話せることと、使えるようになるとはどのように違うのであろうか。

論証→日本語を話しているのに伝わらない

私は幼いころから小学校までドイツで育った。現地の幼稚園・小学校に通っていたため、日本語よりもドイツ語のほうが楽で、両親との簡単な会話以外は全てドイツ語で行っていた。そのため、帰国後は日本語と日本の文化になじむことに苦労をした。日本語は事前に塾で学んでいたため、簡単な日常会話程度は話せていたが、実際に日本人の友人相手に話そうとすると、コミュニケーションがうまくいかないことが多かった。一番苦労をしたのが、単語を使う適切なタイミングである。たとえば、友人に自分の考えを伝える際に教科書で習っていた日本語の構文を使ったのに、相手に意図が伝わらないことが多々あった。おそらくそれは、日本語での議論の進め方のルールや表現の仕方、場のコンテクストに応じた適切な単語の選び方など、複合的な要因が原因となっていたと思う。いずれにしろ「日本語が話せる」と思っていた自分が、日本人の友人を相手にすると「日本語を話しているのに伝わらない」という事態に陥ったことにショックを受けた。

解決策or結論→非言語的なコミュニケーションも必要である

外国語の単語や表現、文法を学ぶことで、外国語を話せるようにはなるかもしれない。しかしそれはあくまで自分が話す内容に限られており、相手がいて言葉のキャッチボールが生まれる場合は、その場の状況にあわせて適切な表現をする必要があるのである。それによってはじめて、感情を含め相手との意思疎通が可能になり、相手に「伝わる」のである。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する

「外国語を使う」とは、相手とのコミュニケーションができる状態であり、非言語的要素も含めて表現することで、はじめて相手に伝わるものなのだ。このようにコミュニケーションとは動的でダイナミックなものであり、それを目指すことで「外国語を使える」状態になれるのである。(898字)

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