2019年 上智大学カトリック高等学校対象特別入学試験 総合グローバル学部・総合グローバル学科 小論文 解答例

議論の整理……

国の境界をたやすく超えて、社会、経済、文化の変化が地球規模で起こることがグローバリゼーションであると定義する。その始まりは、古代ローマ時代、大航海時代、植民地時代、帝国主義時代など、いろいろな考え方がある。これらはすべて、グローバリゼーションそのものではなく、その萌芽であるというのが私の考えだ。そして、本当の意味でのグローバリゼーションは、インターネットが普及したことで初めて実現したと考えている。

大航海時代は、航海を通じて世界各地に拠点をつくり、文化的・経済的な変化をもたらした。また、植民地時代は、交易を拡大させることで世界の経済のシステムを変えた。世界各地に変化をもたらすという意味で、それをグローバリゼーションの一例と考えることはできなくもない。ただ、これらの変化は、地球規模で起こったというよりも、国や地域間の取り引きにより起こった変化である。そのため、グローバルというよりインターナショナルな変化と捉えるべきだと考える。

問題発見……

それに対してインターネットの普及は、世界各国さらには世界の各家庭・個人をひとつにつなげることを可能にした。

論証……

ある人がコンピューターウィルスを拡散させたら、世界中で同時に被害がもたらされる。影響力がある人にリツイートされることで、個人の「つぶやき」が1日で世界中に広がることもある。その結果、価値観が変わる、政治を動かすなど、地球規模の変化が起こりうるのである。

結論……

実際、インターネットが普及することにより、国境に関わる定義を見直さざるを得なくなっている。オンラインでカード決済すれば、簡単に海外の通信販売を利用できるが、取り引き相手となるのは海外の個人や会社である。投資に関しても、世界中の投資家に、国の景気を左右されているようなものだ。

吟味……

そこで、法律、経済、そのほかの制度を、国ではなく世界レベルで見直す必要が出てきている。それはまさにグローバリゼーションの結果に他ならない。(802文字)

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