2019年 上智大学カトリック高等学校対象特別入学試験 外国語学部・ドイツ語学科 小論文 解答例

設問1

問題発見……

公用語が11ある場合のひとつめの問題点が翻訳である。公式な発表があったら、それを複数の言語に翻訳する必要がある。それがすべて正確に翻訳されていれば問題ない。しかし現実には、言語にはそれぞれニュアンスの違いあり、対応する言語が存在しないこともある。そのため最悪の場合、誤訳に誤訳が重なり、微妙に異なる解釈が流通してしまう危険性がある。

もうひとつの問題点は教育の格差が生まれる可能性である。11の言語が公用語として認められていても、そこには多数派と少数派が存在する。公用語とはいえ、少数派の言語を使用する集団は、政治的な力を持つことが難しい。そのため生活が貧しく、教育資金も不足するため、十分に教育を受けられなくなってしまう恐れがある。(314文字)

 

設問2

結論……

私が高く評価する言語社会はセネガルである。

根拠・具体例……

セネガルは、かつて統治されていたことからフランス語を公用語としている。それにより国内の政治的な対立を避けようと考えたからである。セネガルは、植民地の歴史からフランス語を公用語とすることに戸惑いはあったと思う。しかし、国を安定させるために、各集団が平等に犠牲を払った点が評価できる。

私がセネガルを評価するもうひとつの理由が、それぞれの民族の言語を捨て去っていない点である。公用語は、国を安定させるためにフランス語と決めたが、それぞれの言語も国語として位置づけている。ドイツの一部の考えと異なり、各集団が言語という文化を継承することを認めていることも評価できる点である。(304文字)

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