「上智大学 法学部 地球環境法学科 カトリック高等学校特別入試 2018年 小論文 解答例」

■設問

以下の文章を読んで、①森林を伐採しないことで生じる問題、②森林が伐採されない原因、③適切に森林を伐採するための方策について、800字以内で述べなさい。

■答案構成

5STEPで書く

議論の整理→ 日本では、木を切らなさすぎることが問題

問題発見→ 森林を伐採するためにどんな方法があるか

論証→ 森林が伐採されない原因と森林が伐採されないことで生じる問題

解決策or結論→ 輸入規制、具体的には輸入関税

解決策or結論の吟味→ 木材製品の品質低下

■回答

議論の整理→ 日本では、木を切らなさすぎることが問題

日本は、国土の66%が森林で、世界の森林率がどんどん減少しているのに、日本の森林面積は一定のまま、その容積を増大させている。世界の森林問題が「木を伐りすぎる」ことであるなら、日本の森林問題は「木を切らなさすぎる」ことにあると言える。

問題発見→ 森林を伐採するためにどんな方法があるか

では、適切に森林を伐採するための方策はどんなものがあるのか、ここでは論じようと思う。

論証→ 森林が伐採されない原因と森林が伐採されないことで生じる問題

まず、森林が伐採されない原因は、国内の木材需要の大部分を輸入に頼っているからである。我が国の木材需要は、近年、9000立方メートルで推移している。これに対し、国内の木の生産量は低下し続け、2005年には1600立方メートルまで落ち込んでいる。つまり、国内の木の扱いもままならないまま、木材を大量に輸入しているということにある。森林を伐採しないことで生じる大きな問題は、災害の原因になりかねないということである。日本の木々の多くは人工林であるが、人工の木は、自然に育った木に比べて弱い。人工林に囲まれたところで一たび、外注被害などが発生すれば、一面が枯れ果ててしまう。さらに、大量に植えられた人工林によって、日が差さなくなった森は、下草も生えず、木の根も浅く、一たび雨が降れば、ごっそり流れてしまう。近年は、豪雨水害が多発しており、喫緊の問題であると言えるだろう。

解決策or結論→ 輸入規制、具体的には輸入関税

こうした事実から、余計な災害の発生を防ぐために、一刻も早く、国内の木を伐採すべきである。国内の需要があるのに輸入に頼っているという状況から、木材の輸入規制を行うのが良い方法だと私は考える。具体的には、アメリカのトランプ大統領が中国製品に対して行っているように、外国から森林を輸入する際に関税をかけるといった方法が効果的だろう。

解決策or結論の吟味→ 木材製品の品質低下

木材の品質上、問題が生じるのではという声もあるが、災害対応というものは、国を挙げて真っ先に取り組むべき課題であり、木材を使った製品の品質が落ちることよりも、災害を防止するための対応を施すことを優先すべきである。

 

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