上智大学 総合人間科学部 特別入試 志望理由書 提出例(湯川嘉津美ゼミ向け)

■ 議論の整理
フィリップ・アリエスが『〈子供〉の誕生』で明らかにしたように、中世ヨーロッパには教育という概念も、子供期という概念もなく、それらは近代化の過程で生まれた。 日本は近代学校教育制度を欧米諸国から輸入し、現代では乳幼児期の保育・教育も当たり前のように制度化されているが、前近代の社会では乳幼児期の子どもは飢餓や病気での死亡率も高く、日本においても口減らしのための間引きや身売りも行われていた。 その背景には、「七つまでは神のうち」と言われているように、子どもはある一定の年齢になるまではまだ人間ではなく、精霊のような存在であるという子ども観があったと言われている。

■ 問題発見
では、日本における子ども観は近代化の過程でどのようにして変容したのだろうか。西洋諸国から輸入された幼稚園の創始者フレーベルをはじめとする幼児教育の思想や子ども観はどのようにして浸透し、受け入れられてきたのだろうか。

■ 論証
この問題を追求していくにあたり、西洋的子ども観や思想を普及するトップダウン型の政策に加え、民衆の側がどのようにそれを受容していくのかというボトムアップの動向にも注目したい。具体的には新政府による政策を概観するともに、江戸時代から明治期の幼児教育に関する記述を教育、医療、宗教など幅広い分野の書物や雑誌から収集し、調査する。

■ 結論
アリエスが指摘しているように、近代的子ども観と学校教育の普及は、未開な前近代社会から文明化したという単純な話ではない。また、「子供期の発見」による「近代家族」の成立は、前近代社会では当たり前だった共同体と人々の親密な関係も変質させた。そのことがもたらした現代の家族や教育にもたらした負の側面は大きい。現代の子ども観や教育制度がどのようにして成立したかをを批判的に振りかえることは、これからの教育の在り方を探る上でも大きな意義があると考える。

■ 結論の吟味
上記の研究を行うために、幼児教育史の専門家である貴学の湯川嘉津美教授のゼミに入会することを強く希望している。

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