上智大学 総合人間科学部 特別入試 志望理由書 提出例(久田満ゼミ向け)

■ 議論の整理
私はカウンセリングに関心があり、将来は臨床心理士になりたいと考えている。私が描いていた臨床心理士のイメージは、個室で一対一でクライアントと対峙する姿だったが、個人が抱える問題というよりも、個人が属するコミュニティの環境要因に働きかけるコミュニティ心理学という考え方に出会い、強く興味を惹かれた。

■ 問題発見
というのも、問題の原因は個人のクライアント本人だけが抱えているわけではなく、多くの場合、家庭や学校、職場、地域といったコミュニティの中で、人との相互作用の中で悩み、追い詰められてしまうからである。いじめのある学級を例にあげると、いじめの問題はいじめる人といじめられる人の二者だけでなく、いじめに加担する人、煽る人、傍観者、無関係を決め込む人も同じ問題の渦中にいる。そして、いじめの解決や再発や問題発生そのものの予防とエンパワメントのためには、いじめられている本人ではなく、いじめる人とそれを見過ごす周囲にこそ、働きかけが必要である。

■ 論証
コミュニティへの介入の実際においては、精神保健や公衆衛生から派生した予防概念が重要であり、「一次予防:発生の予防」、「二次予防:悪化の予防」、「三次予防:二次被害の予防」と段階的に整理されている。その各段階にアプローチできるのはカウンセラーだけではなく、学校であれば担任、保健教諭、管理職、スクールソーシャルワーカー、地域の人等との連携や協働が鍵となる。また、介入にあたっては、これらの社会的資源を活用し、計画策定や連携支援を促すコーディネーターの存在も必要である。

■ 結論
将来は心理学の専門家として働きかけができるよう、学生時代はたくさんのコミュニティアプローチの理論や事例に触れ、プロジェクトにボランティアとして参加する機会を持ち、実践を積みたいと考えている。

■ 結論の吟味
以上の目的のために、貴学において臨床心理学の基礎を身に着けるとともに、久田満教授のゼミに入会し、コミュニティ心理学の豊富な知識と実践に学ぶことを希望する。

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