慶應SFC 総合政策学部 AO入試 志望理由書 提出例(柳町功研究会向け)

■ 議論の整理・・・

2008年のリーマンショック後の世界的な金融緩和を通して,先進国・新興国を問わず世界中の国々で債務が増えすぎている。韓国経済における対外同調化も徐々に強まっており,対外環境が厳しくなれば韓国経済もその分打撃を受ける。金融危機後,韓国と中国経済との相関関係も大幅に強まっている。大韓商工会議所によると,韓国と中国との国内総生産(GDP)の伸び率や産業生産の増加率,株価指数などの実体・金融指標の相関関係は,金融危機が起きた2008年を境に,米国や日本欧州連合(EU)より強まった。大韓商工会議所は,報告書の中で,「中国経済の高成長を成長エンジンにしたことでは前向きだが,中国経済が深刻な不況に見舞われれば,韓国経済に打撃を与えかねない」との懸念を示した。

 

■ 問題発見・・・

では,韓国企業は生き残るためにどんな戦略をとるべきだろうか。

 

■ 論証・・・

従来から指摘されてきた韓国経済の対外依存性の問題はここでも再浮上し,主力輸出商品である半導体や自動車,家電製品などは冷え込んだ先進国市場に左右され,輸出は大きく落ち込んだ。そこで韓国企業は様々な戦略を実践した。例えば,韓国最大の家電・電子メーカーである三星電子みると,半導体部門への依存度の圧倒的な高さからの脱却が実現できたことである。4つの事業部門がほぼ同程度の営業利益を上げたことの意味は大きい(*1)。更に,三星電子の主たる収益源が,今まではDRAMに代表される半導体や液晶パネルといった「部品」中心であった状況から,デジタル家電や携帯電話などの製品の比重が高まったことも注目される。部品サプライヤーとしての地位にとどまる限り,収益は市場に左右される側面が大きかったのである。また,経営のグローバル化として,外国人の社外理事を置き,株主にも外国人投資家や銀行などが増えたこともあり,経営上のさまざまな側面における外国人の影響力が高まったことが,生き残りへの力となったともいえる(*1)

 

■ 結論・・・

そこで,近い将来また起こると言われる世界同時不況において,韓国企業はどうう生き残りを図るべきかを研究したいと考えている。

 

■ 結論の吟味・・・

上述の研究を充実したものにするため,貴学SFCに入学し,日本やアジアの企業経営について数多くの研究実績がある柳町功教授の研究会に入会することを強く希望する。

 

 

 

(*1) 柳町功.“世界同時不況下における韓国企業の生存戦略 三星電子の競争優位性を中心に”,アジア経営研究, Vol.16, pp.13-25, 2010

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