慶應SFC 環境情報学部 AO入試 志望理由書 提出例(清木康研究会向け)

■ 議論の整理・・・

中国料理,西洋料理,日本料理などまったく違って見えるこれらの料理には,共通する考え方がある。古代中国に始まった自然哲学「五行思想」に基づく,「五味・五色・五法」がそれで,毎日の食事のなかで五つの色(白・黒・赤・黄・緑)の食べものを摂れば,自然と元気になれる。そして,五つの調理方法(生・煮る・焼く・揚げる・蒸す),五つの味(甘味・塩味・酸味・辛味・苦味)で変化をつければ,食が進み,おいしく食べられるというものである。ここ数年,注目されている食物の成分のひとつに「ファイトケミカル(フィトケミカル)」がある。植物の色素・香り・アクなどに含まれる成分で,紫外線や害虫から身を守るために植物が自らつくりだしている化学物質の総称である。赤いトマトやスイカに含まれるリコピン,緑のほうれん草やピーマンに含まれるクロロフィル,黄色いショウガに含まれるショウガロール,白い大豆に含まれるイソフラボン,黒い豆などに含まれるアントシアニン,といった物質が,人間の体の機能を活性化させる「機能性成分」として注目されている。

 

■ 問題発見・・・

では,毎日のレシピを考える際にこの「五色」をどう取り入れればよいか。

 

■ 論証・・・

近年,インターネット検索サイトの普及に伴い,料理レシピ情報が食生活における重要な情報源として注目を集めている。料理においては,その盛りつけや視覚的な見栄えも重要な要素であり,「五色」を考える色彩という観点からレシピを検索することが出来れば,新たなレシピの発見を支援する事ができる。貴学環境情報学部の清木康教授は,色彩分析による料理画像検索システムを研究している(*1)。これには,料理画像に特化した色彩分析フィルタにより,利用者が撮影する画像を対象として,料理の識別に有効な色彩特徴量を抽出する方法が採られている。

 

■ 結論・・・

そこで,「五味・五色・五法」の考えを使いた,味,色彩,調理方法を基準とするレシピ検索システムを構築したいと考えている。

 

■ 結論の吟味・・・

貴学SFCでは,実践的で能動的なプロジェクトへの参加を主体としたカリキュラムを実践しており,私の研究に最適な環境が整っている。また,貴学の清木康教授は,色彩分析による料理画像検索システムを開発するなど,マルチデータベースについて研究実績が多く,上述の研究をより充実したものにできると考える。したがって,貴学SFCに入学し,清木研究会に入会することを強く希望する。

 

 

 

(*1) 小松万里子,清木康,倉林修一.“色彩分析による料理画像検索・知識獲得システム”,交通運輸情報プロジェクトレビュー2012,No.21, pp.83-88, 2012

 

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