AO入試対策(6) 添付資料対策

お久しぶりです。毎日学習会の林です。

AOマニュアルを作成してしばらく時間が経ちますが、今回は久しぶりにAOマニュアルを追加することにしました。

今回、AOマニュアルを追加した理由としては従来は慶應SFCや筑波ACなどの内申制約・英語資格制約を設けずに募集するAO入試では、高校時代の実績が鍵だと思われていたのですが、実際のところは高校時代の実績は必要なく、ある「三種の神器」があれば十分に合格しうるということが分かったためです。そこで今回はどのような形で提出書類を準備すれば、慶應SFCAO・筑波ACのような超難関AO入試に合格できるかについてお話していきたいと思います。

・ 実績なし・内申なしでも慶應SFCAO・筑波ACなどに合格する「三種の神器」とは?

まず、私は今年、慶應SFCAOと筑波ACの傾向の変化に気付くまでは、それぞれの入試には全国大会優勝、に代表されるような圧倒的な実績が必要だと考えていました。実際に特に慶應SFCAOについては全国大会優勝に代表されるような実績が合否を左右する側面が多く、また筑波大学AC入試についても合格者のレポートが公式サイトに掲載されていますが、こうした大会での実績を持っている合格者が多く、そうした傾向が受験生を怖気づかせている部分があるのも確かです。

一方で合格者と懇親会などを開いたときに、慶應SFCAOでも実績がなく内申がなくても合格している例があるということを聞くことが何度かあり、どのようなラインを超えれば内申なし・実績なしでも合格できるかが私にとっては大きな謎の一つでした。

この謎を解き明かす上で、大きなヒントになったのは筑波大学AC入試の合格者のレポートでした。内申なし・実績なしの上京であっても、

(1) 国内外の論文を網羅的に調査した論文調査シート
(2) 講師がつきっきりで作成した志望理由書・自由記述
(3) A4・10ページ以上の論文レポート

の3つがあれば、概ね合格しているように思えたからです。

実際、この3つを慶應SFCAOを出願する際にも極力提出していただくようにしたところ、SFC9月AO、SFCAOI期のそれぞれで全国大会優勝などの実績を持たない方が最終合格を勝ち取りました。そこで今回はこうした逆転合格を勝ち取るための三種の神器がどのようなものかについて説明していきたいと思います。

・ 「三種の神器」(1) 論文調査シート

まず、逆転合格を勝ち取る「三種の神器」の中で最も大切なのは、徹底したリサーチです。特にSFCAO、筑波ACについてはリサーチが全作業の9割を占めると言っても過言ではありません。とにかく先行研究を調査し、自分がこれから行いたいと思っている研究がどのような位置づけのものなのかをしっかり把握することが大切です。だいたい10本〜30本程度の先行研究を読んで頂き論文調査シートにまとめることを毎日学習会では推奨しています。

こうした先行研究と自分の研究の関連を決める方法には、(志望理由書の章でも述べましたが)二つの方法があります。

一つは、国内の先行研究では調べられておらず、海外の先行研究では調べられていることについて、日本国内での調査を行うという「ローカライズ」手法です。このようなやり方で行う利点としては、そもそも海外の研究では行われていることをローカライズするわけですから、ある程度研究手法については妥当な可能性が高いことです。できれば、その部分を調べたい、という提案にとどまらず、自分で簡易的に調査してみて一定の成果を出すとより評価が高くなります。

二つ目は、国内外の先行研究を一通り調べた上で、グループ化し、国内外の先行研究ではいまだ調査されていない部分について調べてみるという「ニッチ」手法です。このやり方は国内外の研究を網羅的に調べなければならないため高い語学力を必要としますが、帰国子女の方や語学力に自信がある方にはおすすめです。

・ 「三種の神器」(2) 講師がつきっきりで作成した志望理由書・自由記述

第二には、講師が丁寧に指導した上で書かれた志望理由書・自由記述(慶應SFCAOの場合)です。

志望理由書についてですが、私達が他塾から転塾してきた生徒さんの志望理由書を見ると非常に気になるのが、思いついたことをそのまま書いているように思われるケースが非常に多いことです。自分の思いばかりが書いてあり、総じて大学の先生方から見て、なぜこの受験生が学生として必要なのかということがよくわからない文章になっていることが多いように思います。また、多くの志望理由書は思いの強さを押し付けるだけで、大学で何をしたいのかということが極めて不明確になっているようにも思います。

志望理由書、そしてSFCの場合は自由記述の完成度をいかに高めるかについてですが、まずは我々のテンプレートにある程度沿った形で書いていただければと思います。志望理由書については合格者も使っていた書き方のテンプレートがありますし、自由記述についても合格者から引き継がれてきた過不足なく書くべきことを書き漏らさないテンプレートがございます。まずはこれらを埋めることが大事です。

その上で、合格者講師や合格者を出してきた実力講師の指導を毎日受け続ける中で、志望理由書にせよ自由記述にせよ、自然とあなたのオリジナリティが出てきた「完成版」になっていきます。志望理由書や自由記述があなたにしか書けないものになったときに初めて最終合格が見えてきます。

・ 「三種の神器」(3) A4・10ページ以上の論文レポート

今回、このマニュアルを加筆するあたって、多くのSFCAO合格者・筑波AC合格者に意見を求めました。その中で、合格に最も寄与したという声が強かったのが、添付書類として添付した「A4・10ページ以上の論文レポート」です。面接でもこれを中心に質疑応答が行われたために非常に楽だったという意見が多く聞かれました。

実は、(1)(2)を満たしている段階で、慶應SFCAOにせよ筑波ACにせよ書類通過を勝ち取ることはさほど難しくありません。しかし、最終合格というとまた話が変わってきます。面接において合格がいただけるような対応をするためには、とにかくその分野についての最先端の研究については教授陣よりも詳しい、あるいは熱意がある、ということが非常に大事です。基本的には専門分野外の教員が面接にあたる慶應SFCAOと専門分野の教員が面接にあたる筑波ACではこのあたりの事情が微妙に異なる部分はあるものの、基本的にはそういうものだと思っていただいたほうが良いと思います。

自分はその分野の最先端の研究については、居並ぶ教員陣よりも詳しいか、少なくとも熱意はあるぞ、という状態にしていくためにはその研究について言語化を繰り返すことが大事です。そのために最も良い方法は、自分でもGoogle scholarで出てくるような論文を書いてみることです。

・ A4・10ページ以上の論文レポートを書く上で必要な「書き方」の学び方とは?

自分でGoogle scholarに出てくるような論文を書いてみる、というのは高校生にとっては実に大きな挑戦です。書き方についてどのように学ぶのか疑問を持たれる方も多いのではないかと思います。

学術論文の書き方については、ネット上で検索しても良いですし、Amazonなどを見てみても様々な優れた書籍がありますが、一番参考になるのはやはり自分がGoogle scholarなどで調べた先行研究だと思います。自分と同じような分野の論文ではどのような統計手法を用いているのか、どのようなデーターセットをどのようなデーターベースから作っているのかがわかるのはやはり先行研究からのみだからです。

ですから、そういう意味でいうと、例えば(1)の先行研究調査シートを作る際にも、主要な書籍などをまず見た上で先行研究欄を一通り調べてみてまとめるというのもやり方としては非常に良いやり方です。そうした努力はかならず論文のクオリティーに反映されます。

・ 「三種の神器」は特にド素人が面接を対応する慶應SFCで効果を発揮!

この「三種の神器」は特に自身の研究分野についてはド素人の教員が面接を対応する慶應SFCで特に効果を発揮します。ド素人の教員は、そもそも研究の概要がわかりませんし、それぞれの用語の定義がわかりません。これからのことは、そのテーマでAOを出願している受験生は当然分かっているのではないかと思いがちですが、実は受験生の方もよく分かっていないことがあります。

この「三種の神器」を執筆する中で、受験生が言語化訓練を繰り返す中で、それぞれの用語の定義や研究の持つ社会的意義が明確になります。このようにそれぞれの用語の定義や研究の社会的意義がクリアになった段階で面接に挑むことが、受験生の側に自信を与え、多少の圧迫面接であれはもろともしない精神力へと繋がります。

また、筑波大学は専門分野の教授が面接対応をするため慶應SFCとは少々勝手が違ってきますが、それでも多くの受験生が出願しているテーマについて生半可な理解しか持たない中で、かなり正確にそのテーマを習得しているということは非常に高評価につながります。

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